"Und morgen wird die Sonne wieder scheinen..."

[Diary; Tagebuch; Diario; Journal; 日記]


「そして、明日も又太陽は昇るでしょう・・・」という歌曲の一節から とった
この項は小生が日頃何を聴き、何を考え ているかを記す場所です。

 
[W. A. Mozart]

[A.D. 2006 / Heisei 18 / Koki 2666]

January; Januar; Gennàio;

[Last modification: 31.Jan.2006]


son.01.jan.
  2006年です。新しい年の開始ですね。毎度思うのだけれども、正直言って新年がどうした、
なにが一体おめでたいのか?世間では兎に角、おめでたいものらし い。

 さて、2006年は、サッカーのドイツ杯、更にはMozartの 生誕250という記念の年なので、そ
れなりに盛り上がることは請け合いであろう。

 少しだけ、小生のHPも化粧直し。見やすくなったか、見難くなったか?

 ここ、ドイツの文化番組の一つである、3SATはなんと本日、元旦に朝から翌朝までずーっと
Mozart特集。彼の四大オペラに始まり、コンサート、ドキュメント、はたまたコメディーまでや
る始末。こんな作曲家は他にはいまい。音楽的にも商業的にも・・・。

son.01.jan.
<本日聞いた音楽>

 本年度一発目の音楽は・・・

 (やっぱり、ヘンデルの『王宮の花火の音楽』、『水上の音楽』(ハレ+ミュンヒンガー版)である。演奏時間が少々短いし、今となってはやや中途半端の感 がしないではないが、まぁ、深いこと言わずに楽しめたのは事実。
 それにしても、かなり前から、正月一発目、即ち新年一発目の音楽はこの二曲と自分の中では決まっている。最初は父が持っていたパイヤールのもの。其の後 はさんざん聞いたコッホのもの。こちらではガーディナーとミュンヒンガーのもので楽しんでいる。日本にはDGのクーベリックのと、Naxosの演奏があっ た。それほど集めるような曲ではないのだが、まぁ、楽しさいっぱい、派手さ一杯ということで、十二分にその役割を果たしているであろう。そうえいば、スト コフスキーの文字通り「鳴り物入り」もあったか。


 お次は。。。これもまた、正月に関係或るもの?多分。

 シュトルツ指揮ヴィーン国立歌劇場管 レハール:『メリー・ウィドウ』+シェーンヘル指揮ヴィーン・フォルクスオパー管 レハール:『ルクセンブルク伯 爵』抜粋 (Decca)
 (私にとっては珍しいレパートリーだが、まぁ、分け合って。久しぶりにこういったオペレッタを聞くと、なんとも、「軽薄な」感じがして。そんなことを言 うてもしょうがないか。難しいこといわずに、小利口が正直ものを征する二流ストーリーも楽しみましょう。こういう音楽、U-Musikを聞くと、こういう のに楽しめていた若き時代を思い出す。昔は結構こういうの買ったり、聞いたりしていたんです。音は流石のDecca+Sofiensaalの何時もの酷い ごりごりした音。興醒めである。
 結局なんだかんだいっても、この曲・演奏はかなりのレヴェルで楽しめた。)

 正月と言えば、泣く子も黙る、この時だけドル箱のJ.シュトラウス。
 「間奏曲として、ベーム指揮シュターツカペレ・ドレースデンのSP録音の復刻を。『蝙蝠』序曲、『千一夜物語』より間奏曲、『皇帝円舞曲』を。(日新星 堂)
 (結構まじめすぎる演奏なんだけれども、こういった「純ドイツ風」のシュトラウスも悪くない。いやいや大好きだったりする。38、39年のものである。 EMIからライセンスをもらった新星堂による記念のBox。板起しもかなり良い音質。演奏も極上。馥郁としたドレースデンの色気と若きベームの勢いが巧い 具合にマッチしている。柔らかいポルタメントも好感が持てる。)

 Telefunken録音のJ.シュトラウス集大成。 独Teldec

 クライバー、クラウスをメインに据えた、SP時代の最高のシュトラウス演奏。私はどちらかというと、ヴィーンのそれよりも、ゲルマン型のドイツドイツし た、演奏が好きで、ベルリンのオケのものが多い。

 ケンペ指揮シュターツカペレ・ドレースデン Ein Sylvesterkonzert mit der Staatskapelle Dresden 独Berlin Classics

 (ケンペのヴァルツはエレガントで、それでいながら、しゃんと襟を張ったもの。ケンペとドレースデンのそれは、人も羨む本当に良いカップル。この指揮者 は、オケの持つ最大限の技量と、指揮者の音楽性をどこのオケからも引き出す凄腕の音楽家だと思う。6曲しか収録されていないし、トータル・タイムも50分 を割っているのが本当に残念だ。生まれて初めてスッペの『ヴィーンの朝・昼・晩』を問題なく聞けたのもこの盤だった。尚、彼のVPOとの似たようなアルバ ムも素晴らしいものの、この曲に関してはやはりアレルギーを感じた。)

 ケンペ指揮VPO シュトラウス・ヴァルツ集(とでも命名すればよいのであろう か?) EMI
 (上記のSDよりも数年前の60年代の録音。ケン ペなりにVPOをコントロールしてはいるし、VPOも勿論美しいのだが、なんというか普通の演奏で、 まぁまぁであろう。

mon.02.jan.  こちらの正月は1/1だけ休みであって、2日から通常営業。今年2006年は損で、 Silvesterが土曜日、元旦が日曜日なのである。正月三が日ある日本とは違う。まだまだ、頭がぼけていますねん。

 さ、今年もいけいけ・どんどんで進みましょう。若者は前進あるのみ!


<本日聞いた音楽>

 カラヤン 指揮PO R.シュトラウス:『薔薇の騎士』全曲 独EMI

 (若き獅子のカラヤンが、誠に美しく、エレガント に、少々セクシーに極上の音楽を奏でている。ステレオ最初期のEMIの録音も、リマスターによって蘇っ た。異論はあるかもしれないが、これは『薔薇の騎士』好きにとってはmustであろう。『薔薇の騎士』全曲は何時の間にやらかなり集まってしまったのだ が、これは其の中でも総合的に最高度の演奏である。

mit.04.jan.  やや、寒さの峠が越えたので、それほど悪くはないのだが、やはり、冬だな。一番困るのが部屋 の近くはそれなりに、都会なので年末降った雪の後片付けが行き届いてはいるのだが、文字通り「村」の中にある大学は、都心と比較して少々寒いし、なにせ、 路面が凍結しており、あたかもペンギンのように注意をして歩かないと、すってんころりん、してしまう危険性が大有り。

 本日は、講演を聴きに行く。東京のドイツ大使館に勤務している首席通訳をしているドイツの人。なかなか楽しめたといってよかろう。示唆に富む発言で頷い てしまった。


<本日聞いた音楽>

 ハイティンク指揮シュターツカペレ・ド レースデン R.シュトラウス:『薔薇の騎士』より第一幕 独EMI

 (なぜか、それほど注目されないのが不思議なくらいの名盤。ステレオ初期に録音されたDGへの商業録音であるベームが同じオケをふった自称「名盤」より も、オケの美的センスを大に現したものなのに。ベームのは以前より欲しかったのだが、オケ・及び指揮者の音楽的センスの無さ、リマスターの酷さで大変がっ かりしたのを覚えている。其の点、このEMIの録音はなかなかである。EMIでは上記のカラヤンの強烈な対抗馬があるのだが、オケの美的なもの、という件 に関すればこちらの方がやはり上であろう。歌手は・・・、まぁ、可もなく不可もない、といったところかな。ドイツのAmazonの視聴者評価によると、な んとまぁ、星二つだよ。もっとも、一人しかコメントを出してはいないのだが。
 Dresdenで思い出したが、LP[Uraniaだったかな?]に出ていたケンペの『薔薇の騎士』は出ないものなのか?)

 Alessandrini指揮コンチェ ルト・イタリアーノ バッハ:チェンバロ協奏曲集 仏Naive

 (『フーガの技法』とカップリングされている2CDの廉価版のもの。以前二回ほど聞いたときにはそれほどぴんとこなかったのだが、今回ようやくにして復 活した。ドライで、のりが良いアーティキュレーション、スピーディーでかつ愉悦さをも感じるメロディ。録音も極上である。良かった、「再発見」して。)

 同じく、『フーガの技法』も。

don.05.jan.  大学から帰宅時に、本月、即ち本年最初のCD漁り。

<本日購入した CD>

@ ザンデルリンク指揮ベルリン響他 ライブ録音集大成 harmonia mundi 14.99E
(何とえさ箱に、このBoxが。以前ゲットし損ねていたのだが、今回は何と以前の半額!新年から幸先の良いスタートである。)

@レオンハルト指揮 バッハ『音楽の捧げ物』(室内楽版?) 仏Sony 3.99E

(かつてSony系のSeonからでていたものの、焼き直し廉価版。)

@ショルティ指揮ヘッセン放送響 モーツァルト『魔笛』 独Walhall 3.99E

(この元の音源は・・・[忘れた、Regisだったか?]、だが他にもGala、Urania、Lineでも出ている。著作隣接権がフリーになるからって そんなに出す必要は無いであろうに。)

@ロッシ指揮WDRケルン放送管 ヴェルディ:『シチリアの晩祷』(ドイツ語版バレエ無し全曲) 独Walhall 3.99E

(ロッシは同じWalhallでトリーノにおけるライブもある。全曲盤としては最初期のものに属する。)

@ミトロプーロス指揮MET ヴェルディ:『仮面舞踏会』 独Walhall 3.99E


@ミトロプーロス指揮MET R.シュトラウス:『サロメ』 独Walhall 3.99E

(初出の模様。ハイライトは既に出ていたようだ。)

@テンナー指揮大オーストリア放送管 ベルリオーズ:『ヴェンヴェヌート・チェッリーニ』(ドイツ語版全曲) 独Walhall 3.99E

(初めて聞くもの。初出。)

@シューヒター指揮NDR響 オーベール:『フラ・ディアヴォロ』(ドイツ語版全曲) 独Walhall 3.99E

(初めて聞く音楽。LPではEurodiscの模様)

@セバスティアン指揮パリ・オペラ座管 マスネ:『タイス』 独Andromeda 3.99E

(初めて聞くもの。セバスティアンはマイナーだが良い指揮者だ。)

@グイ指揮トリーノRAI放送管 ウェーバー:『魔弾の射手』(イタリア語!全曲) 独Andromeda 3.99E

(もっともゲルマン的なオペラの一つであるこの『魔弾の射手』のイタリア語・・・ぷぷぷ、による全曲。どうやらGuiはイタリア語の翻訳されたドイツ語オ ペラが好きなのか?)


<本日聞いた音楽>

 ミトロプーロス指揮指揮MET 『サロ メ』及び『仮面舞踏会』  独Walhal
(正直言って今までミトロプーロスの演奏は外ればかりを引いていた。ったく、空籤やん、とずっと思っていたし、金返せ状態だった。だから、彼の録音、たと え割安、アウトレットでさえ、買うのを控えてきた。しかし昨年、フィレンツェでの『エレクトラ』が予想以上によく、この曲のもつ「面白さ」を改めて考えさ せられたのである。それで、今月も彼の録音、しかも二つあるので、購入してみた。METの録音は大体その録音が泣かされるのがおちで、「Metにしては録 音が良い」というのが形容であった。今回のは流石に1950年代のものだけあって、METにしては良いほうに属する。それに、余り期待しなかった二つの録 音が、目から鱗状態の摩訶不思議な演奏・解釈で非常に楽しめた。彼の良さはやはりオペラにあるのであろうか?艶かしいようで、ドライなようで、分析型のよ うで、情熱的のようで・・・。形容し難い。だが、面白いのである。耳たこなはずの両曲だったが、フレッシュな状態で聞けた。ようやく彼の芸風に開眼した か?)

 ハイティンク指揮S.D. 『薔薇の騎 士』より第二幕 独EMI
(どうも、オックス役のクルト・リドルがどうもなぁ。魅力に欠ける声・演技だ。ただ、オケは絶好調!)

son.08.jan.  本日もおさむうございます。この冬一番の寒さかもしれない。

 昨日と今日、結局TVで映画を見る。昨日土曜日は、『インディー・ジョーンズ 第一話』と『007』(シリーズ名は忘れた)。困ったことに、この両映画 に脇役として同じ人が出ているである。名前は知らぬが、パヴァロッティみたいな人。結構出ている。
 本日は、大好きなサンドラ・ブロックの『デンジャラス・ビューティー』。英語のオリジナルとドイツ語だとタイトルが違うのはなんでだ?

 全く関係無いのだが、最近面白いサイトを発見。爆笑である。是 非、「横濱」、「ドイツ」、「イタリア」の項目を読んでいただきたい。



<本日聞いた音楽>

 グイ指揮トリーノRAI管 ウェー バー:『魔弾の射手』(イタリア語版)
 (これは正直いって、耐え難かった。なんかねぇ、やっぱり、この典型的ドイツオペラはやはりドイツ語ではないと受付けられないのか?音も酷かった し・・・)

 テンナー指揮 ベルリオーズ: 『Benbenuto Cellini』(ドイツ語版)
 (変体作曲家の天才的管弦楽法にうたれた!これはまさに、彼のOrchestrationをオペラ化したようなもので、聴いていて本当に面白い。流石で あった。カップリングのミトロプーロス指揮の『夏の歌』も素晴らしい!)

 ビーチャム卿指揮RPO ハイドン交響 曲集 EMI
 (後期のステレオ録音された所謂『ザロモン・セット』なのだが、ビーチャムのハイドンは水を得た魚の如く、エレガントでチャーミング、ウィットに溢れた ものだ。その「かろみ」、「洒脱」、「粋」がまさにハイドンのそれで、純粋無垢なものと大人の味わいとジョークを高みに引き上げられたものだ。女性的とも いえる優美さはなんとも他の録音と変えがたい。こういうのはやはり、彼のようなキャラクターの音楽家にしか引き出せえられないものであると思う。ああいう 「軽さ」を持つものもやはり、「芸術」の範疇に入れなければ為らぬ。)

die.10.jan.  火曜日はハードな日なので、この日が過ぎるとほっとしますな。

 最近読んだ本は。臼井勝美著『満州事変 戦争と外交と』 中公新書。
今読んでいる本は、同じく中公新書のもの。読了したら、タイトルを暴露します。


<本日聞いた音楽>

 ザンデルリンク指揮BSOの集大成。
 (正直言って、ロシア音楽てんこもりなので、彼の国の音楽をそれほど嗜んでいるとはいえない小生にとっては、演奏がよくとも、どうも、少々辛いものがあ る。)

 マスネの『タイス』は瞑想曲が有名だが、なかなか洒脱で粋な音楽だ。フランス音楽、特にオペラを今まで聞いていなかったが、やはりもっと聞くべきであろ う。フランス・オペラは穴である。

mit.11.jan.  久しぶりとはいえ、その場で買ったので高くついた、コンサート。確か最後に行ったのは、昨年の 11月のマーラーの『嘆きの歌』だったはず。記憶にないなぁ。

 曲目及び演奏者は。
 Philharmonie Berlin
 Kent Nagano指揮 Midori独奏 ベルリン・ドイツ響
 Charles Ives >Central Park in the Dark<
 Jean Sibelius Konzert für Violine und Orchester d-Moll op. 47
 Richard Strauss >Eine Alpensymphonie< op. 64



 正直言って、前プロのアイブスは初めて聞くものだったし、シベリウスも独奏とオケのバランスが悪く、また、シベリウスの雰囲気(良くも悪くもこれに作 用・影響される)も無く、惰性的なものだった。Naganoは今流行の分析的解釈型の指揮者ではなく、或る意味でのアメリカ的なあっけらかんとしたものが あるし、ロマン性やら精神的なものまで深く入り込むのを避けているかのようだ。良く言えば情熱的、とでもいえようか。恐らくこの人は骨の髄までアメリカ人 であって、日本人芸術家が大抵もっているであろう、「陰影の深さ」、「陰影の魔術」というものが余り無いような気がするのは、オケも指揮者もシベリウスに なれていない、又は共感できていない証拠であろう。それが気になったので殆ど感銘を受けないまま、曲を流し聞いていた。
 Midoriは繊細な解釈を施してはいるが、これが彼女の最高潮での才能ではないはず。指揮者と独奏との間の齟齬が感じられたし、指揮者との相性もそれ ほど良いとは感じられなかった。際立って悪かったのが、第三楽章で、今まで女房役に徹した、とでもいえる独奏が前面にでたために、オケともバランスを崩 し、縦の線が合ってないじゃないの。なんか、頓珍漢なものだった。Midoriは控えめながら、内面の強さを持った音楽家だとは思うが、今宵はそれが巧く 出なかったはず。アンコールも無し。

 本命は勿論、『アルプス交響曲』である。この為に大枚24Euroも払ったのです。今まで、ベル印ではBPO、RSB、BSOと聞いてきたが、やはりこ の曲は極大編成のために、それほど酷い演奏は無かったし、普通の指揮者であれば、それなりに感銘出来る。それがゆえに、プラスアルファーを考えると、やは り一部のメカニックだけではなく、指揮者の才能が無いと、真の意味で曲の持つ巨大さに負けてしまうのであろう。また、分析的であり、或る意味での気合が必 要なもの。そうでないと、オケも指揮者も、馬鹿を見る。よほどの、自信、才能、技量がないとこの曲はそうそう取り上げられない。今夜はそういう意味では、 オケも十二分にそのテクニックを披露したであろうし、指揮者も株を上げたのは事実ながら、やはり、この曲に冠してはスタジオ録音向きなのではないか?

 それにしても、シュトラウスはえらい曲を書いたものである。ヴァーグナーが最初から最後まで、女性を虜にして、いけいけで攻めるのに対して(最後は腹上 死・・・。そのくせ、女性からの救済を望んでいる)、シュトラウスの方は攻守巧く、まことにテクニシャンである。などという不届きなことをコンサート中に 考えていた。

 それにしても、コンサート会場にベルリン中のポン人が非常に多く、嫌だった。


<本日聞いた音楽>

 復習をしたいのだが、深夜の為に『アル ペン交響曲』は諦める。

don.12.jan.  なんとまぁ、暖かいことよ。本日は平均気温が氷点下にならなかったのである。3度でも暖かい と感じるのはやはり、観測的ではなく、体質的なものであろう。慣れ、というのは恐ろしいものだ。

 本日も図書館へ探索。必要性に駆られないと行かなかったのだが、やはり図書館は面白い。誰か(文学者?)がいったように、「一つの宇宙」というのも肯け る。
 今宵はやることがあるので、少々夜更かしをしよう。


<本日聞いた音楽>

 昨日久方ぶりにシベリウスを聞いたの で、早速といって取り出したのが、EMIに録音されたシベリウス集大成。歌曲やマイナーな管弦楽も含まれており、なかなか味わい深い。シベリウスの音楽語 法はやはり独自なものだ。彼の音楽を聴くと、心に密やかな暖かい灯火がつく。

son.15.jan.  昨日はまたまたコンサート。生で初めて聞く、『大地の歌』。

Samstag, 14.01.2006 - Großer Saal - 20:00 Uhr
Berliner Sinfonie-Orchester
Lothar Zagrosek
Trio Accanto
Yukiko Sugawara Klavier
Marcus Weiss Saxophon
Christian Dierstein Schlagzeug
Petra Lang Alt
Jonas Kaufmann Tenor

Toshio Hosokawa "Herbst Wanderer" für Saxophon, Klavier, Schlagzeug und Streichorchester (UA Auftragswerk des Konzerthauses Berlin)
Gustav Mahler "Das Lied von der Erde" - Sinfonie für Alt- und Tenor-Solo und Orchester nach "Die chinesische Flöte" in der deutschen Übertragung von Hans Bethge

 (BSOの次期首席指揮者のZagrosekも初めて聞くことになるが、彼は現代音楽のエキスパートだったり、マイナーな作品を取り上げるのが好きな指 揮者で、重厚感よりも、アナリステックで、やや繊細、悪く言えば細い感じがする。決して悪い指揮者ではないのだが、オケの色が未だインバル色をかなり残し ており、これからの任期中にどれほど彼の独自色が出せるか楽しみだ。インバルは本当に良い指揮者だけに、BSOを離任して残念。客演として頻繁に来て欲し いものだ。次のポジションはどこなのだろう?)


 これで、ようやく、最初期の*Op.1*である『嘆きの歌』から全て生で聞いたことになる。因みに覚えているだけで、リストアップしてみると。


 『嘆きの歌』:ナガノ指揮BPO(第一稿?第二稿?)、女性指揮者指揮BSO
 第一番:チョン指揮BPO、プレートル指揮シュターツカペレ・ドレースデン、バレンボイム指揮シュターツカペレ・ベルリン、(インバル指揮BSOはきい たかな?)
 第二番:インバル指揮BSO、インバル指揮都響、
 第三番:インバル指揮BSO、
 第四番:ベルティーニ指揮DSO
 第五番:インバル指揮BSO、バレンボイム指揮シュターツカペレ・ベルリン
 第六番:インバル指揮BSO、インバル指揮都響、ブーレーズ指揮シュターツカペレ・ベルリン、M.アルブレヒト指揮ベルリン放送響、ペテレンコ指揮ベル リン・コーミシェオパー管
 第七番:インバル指揮BSO、ギーレン指揮シュターツカペレ・ベルリン、
 第八番:インバル指揮BSO、ギーレン指揮シュターツカペレ・ベルリン、ナガノ指揮DSO
 大地の歌:ツァークローゼク指揮BSO
 大地の歌(シェーンベルク編曲室内楽版):ベルリン室内管
 第九番:インバル指揮BSO、ギーレン指揮シュターツカペレ・ベルリン
 第十番(クック版):インバル指揮都響、ハーディング指揮ベルリン放送響、ギーレン指揮シュターツカペレ・ベルリン
 第十番(バルシャイ版):バルシャイ指揮ユンゲ・ドイチェ・フィル

 
 某サイトで知ったのだが、不世出のソプラノ歌手、B.ニルソンが亡くなった様だ。ストックホルムで87歳だった模様だ。22年前に引退したようだった。
 彼女の声を偲んで、何かCDでもかけましょうか。


<本日聞いた音楽>

 復習、をしたいところなのだが、 Garidnerの演奏に触発された、Gluckそしてオペラ史上の傑作、『オルフェウスとエウリディーチェ』。今度は、フランス語版でテノールのもの。
 ロスバウト指揮パリ ラムルー管 独Philips
 (これはなんといっても、グルックのもつ自然さと、偉大なる単純さが、現代音楽の巨匠であるロスバウトのザッハリヒな解釈のもと、等身大以上に曲を具現 している。フランス語の持ついわゆる「かろみ」が非常に心地よかった。Simoneau及びDancoの声は感嘆の一言に尽きる。)

 ケルテシュ指揮ヴィーン国立歌劇場管  モーツァルト:『皇帝ティートの慈悲』 独Decca

 (モーツァルト・イヤーだし、上記のオペラ・セリアを聴いて、取り出したもの。のっけの序曲から実に厳しい、いかにもセリア的な演奏だ。それでいなが ら、ドライな中にも馥郁としたモーツァルトの美的センスが光っている。全曲も同じセリエの『イドメネーオ』と比較して僅かしか発売されていないのが残念 だ。アーノンクール、ガーディナー、ベーム、ツィーリヒのドイツ語版、これは最近出た。来月にはマッケラスのが出るようだ。C.ディヴィス、ホグウッド、 ブリリアント盤のもので指揮者不明のもの、カイルベルトのヒストリカルの放送録音。プリッチャードのライブ、ムーティーのザルツブルクのもの。結構ありま すな。意外と。でも、大体は廃盤かライブ上演のものが多い。
 私は、この曲、手抜きだろうが、曲の中にMozartの才能がそれほど無いと指摘されていようが、好きだ。「堅い」セリアが、モーツァルトの才幹にかか ると、これほどまでに生き生きとよみがえっているからだ。そういう意味で、グルック的なシンプルさを前面に押し出しながらも、ザッハリヒな美観があるこの ケルテシュ盤を代表的なベーム盤よりも推したい。こういったローマ時代のこてこてストーリーも実は好きだったりする。
 生ではドイツ語版ながら、ヴィーンのフォルクスオパーで二回-なんと無名時代のコジェナーが出演!、と同じくドイツ語版でベルリンのコーミシェオパーで クプファーの演出で見たことがある。最近は有名どころのオペラ座では上演しないのであろうか?
 この盤での歌手はやはり、ベルガンサのSestoとPoppのServiliaが秀逸。Fassbaenderもちょいやくで出ているし、Krennの タイトルロールもなかなか。このジャケットのCD自体は既に廃盤だが、今年のモーツァルト・イヤーを記念して、近々再発売されるようだ。)

 ニルソン歌唱のオペアアリア集。  Gala
 (曲目はR.シュトラウスとWagnerのアリア。まさに、彼女の芸風を一気に現したものだ。初期のアリアドネ、サロメ、エレクトラ、バラクの妻、エ リーザベト、エルザ役が先ず第1CD目。これを聞いてニルソンの名歌唱をたっぷり堪能しよう。)

son.23.jan.  久方の登場。なんとなく精神的余裕が無くて。因みに寒波来る。下のネットの温度計によると、 深夜2:07現在、-17度。勿論、部屋の中はそれほどではないのだが、やはり、構造上寒さ対策がしっかりしているとはいえ、家の中でも其の寒さがひしひ しと感じる。
 寒さ対策として、夜にインド料理へ久々に行ったのだが、そこへ行くまでが死ぬかと思った。オーバーな話このまま凍死するかもしれんと。

 その他は、やはりPresentationのための資料を読解。面白いのだがやはり、難しいテーマか?

 この一週間聴いたものといえば、やはりベートーヴェンのピアノ協奏曲第四番にはまってしまい、そればかりよく聴いていた。
 フロール指揮ベルリン響レーゼル、ベーム指揮シュターツカペレ・ドレースデン+ギーセキング、ゼッキ指揮LPO+ハスキル、あとRPOのもの。

 CDではビーチャム卿のハイドン・ザロモンセット前期(モノーラルだが、EMIにしては優れている。演奏もビーチャムのビーチャムゆえである軽妙 さ!)、ヘルヴィヒ指揮ドレースデン・フィルによる現代ビーチャム版ともいえるハイドン・ザロモンセット(解釈は優れているが、以前聞いたときと比較する とそのオケの技量、録音が気になった。それでも、解釈は非常に楽しめた)。Suitner指揮のオペラ群で、五年前に聴いて以来の『サロメ』、一回きいて 以来の『Cosi』、全然集中的無かった『後宮』とそれほど優れているとはいえない『魔笛』。
 などかな。

 来週も良いことがありますように!

 そうえいば、昨年2005年度のCD アカデミー賞を自分のサイトにリンクを張っていなかったのでここに記す。


<本日聞いた音楽>

 Suitner指揮『サロメ』
 これは、ゴルツの有名なもので、最後の盤だと思う。似たような感想は以前にも書いたので、ここではいやらしいほどのFranz von Stuckのカバーが実に見事だ!ということだけ言っておきましょう。

sam.28.jan.  最近寒いので、やや鬱気味。それにいしてもこの世の中は不条理だ。勿論知ってはいるが、やっ ていられないな。
 最近、ドイツ人に対する嫌な夢ばかりみている。そろそろ年貢の納め時か?


<本日聞いた音楽>

 ベーム指揮バイロイト祝祭管 ヴァーグ ナー;『トリスタンとイゾルデ』全曲 DG

 (朝っぱらからこんな退廃的な音楽を聴いてしょうがないのだが、やっぱりこの曲、この演奏は凄いですな。張り詰めた緊張感の中から、愛欲の情念がじわじ わと圧倒する。絶頂期のニルソンの声を思い出しながら、追悼したい。)

 
カラヤン指揮バイロイト祝祭管 ヴァー グナー:『ヴァルキューレ』第三幕 仏EMI
 (若さでどんどんのし上がるまさに、荒らぶる若獅子カラヤンの、そして戦後バイロイト様式の貴重な録音。一気呵成に巻くし当たるところは流石で、新時代 の到来を予期させる。格好良すぎるぜ。)

 ブーレーズ指揮バイロイト祝祭管  ヴァーグナー:『パルジファル』 独DG

 (巷ではモーツァルトとかなんとかいっているけれども、世情に流されず、私は私。いつものWagner週末を過ごしましょう。)

die.31.jan.  本日、成功裏の元にプレゼンテーションが終わる。本当にほっとした。やはり二週間篭って集中 した甲斐があった、ということか。教授からお褒めの言葉も貰ったし、結果良ければ全て良し。


<本日聞いた音楽>

 レンペラー指揮PO+NPO マー ラー:『大地の歌』 独EMI
 アーノンクール指揮WCM バッハ: 『マタイ受難曲』 独Teldec


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