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[A.D. 2008 / Heisei 20 /
Kôki 2668] October; Oktober => Last modification: [27.10.2008] |
fri.03..2008 九月は色々と忙しくて、仕事の後片付け、引っ越しの為 の家の整理、及び片付け、そして、各種旅行であっという間に過ぎた。
そして・・・。
そう10月、いや、今年残り僅かだか、変化が多いものになりそうだ。
先ずは、九月に聞いた中で印章に残ったものをいくつか。
<本日聞 いた音楽>
ラ イナー指揮VPO ブラームス:ハンガリアン舞曲、ドヴォルジャーク:スラブ舞曲、R.シュトラウス:Till Decca
(こ れは凄い。すっごい。すんごい。完璧と言う言葉が使おうとなると、この演奏・解釈にはこの言葉しかマッチしない気がする。なにしろ、あのVPOを寸分のす きもなく、自分の掌(たなごころ)の中に収めているとともに、一本調子に陥らず、オペラ指揮者であることを改めて確認した。
味わい、わざとらしくないテンポの「ため」、オーケストラのコントロール、オケの色、明解さ、そして彼独特のダイナミズム。同郷のSoltiだって決し て悪くない指揮者だが、ここまでオケをコントロール、しかも例のVPOを自分の足許にひざ任すタレントは並大抵ではない。
そう、彼はセル、フリッチャイと同様、解釈が似ている、そしてあのハンガリアン・ダイナミズムと形容したいものを最大公約数として、なんともいえない、 あっさりとした=爽やかな色・味があるのを忘れてはならない。
この録音当時、彼は晩年も晩年で確か、それほど健康状況が良いわけではなかったはずだが、その才能は決して失われておらず、録音ともども大変圧倒感を得 た。
彼はDeccaには、VPOを指揮して他に、ヴェルディの『レクイエム』と、R.シュトラウスの『死と変容』(RCAにモノで録音あった)しかないが、 大いなる遺産であることには間違いない。
恐るべしライナー!)
sat.04.2008 日帰りでデッサウまでパルジファルをきいてくるの、 巻。
朝の10時に友人からの電話で目が覚めてしまうが、そのまま11時頃までベットに。
11時半に行動開始、12時半出発。
途中で、Macに寄って朝食?を購入。
13:02の地方快速でベルリンから一路デッサウへ。デッサウは最近一度きたことがあるので、それなりに知っているつもりだが、アンハルトの劇場は、バ ウハウスの反対側で、駅から約5分ほどの好位置にある。
14:47に定刻どおりデッサウの着き、そのまま、劇場窓口で予約していたチケットを購入。値段のカテゴリーはAクラスで、上から二番目のチケットを購 入=21€。
劇場外側はヴァイマール時代に作成したようで、今年80周年。やや古い感じがしないでもないが、そういう意味で雰囲気を感じさせる。ロココとかバロック 建築でもなく、さりとて近代建築のそれでもない、というものか。
HPでは夜景に映える美しい劇場がアップされているが、かなり小規模で、平土間のほかには、一階席、そして一階後ろのバルコーンのみ。
16時開始で、二回のパウゼを含み、予定では21時に終演予定。すなわち、それほど速いテンポでもなく、いたって普通のテンポなのであろうか。
結局、第一幕は100分、第二幕は60分、第三幕は70分なので、予定通りといったところか?
面白いのは、オケの位置が、ピットではなく、下の写真のよう。
クンドリー役はIordanka Derilovaというブルガリア出身の「色っぽい」アルト歌手。
http://www.cicada-con.de/sopran/derilova.htm
歌手・指揮者は。
Parsifal
OperEin Bühnenweihfestspiel von Richard Wagner | Dichtung vom KomponistenOrt: Großes HausMusikalische Leitung: Golo Berg
Inszenierung: Johannes Felsenstein
Bühne und Kostüme: Stefan Rieckhoff
Chor: Helmut Sonne
Dramaturgie: Susanne SchulzAmfortas: Ulf Paulsen
Titurel: Ks. Rainer Büsching
Gurnemanz: Manfred Hemm
Parsifal: Richard Decker
Klingsor: Kostadin Arguirov
Kundry: Iordanka Derilova
Erster Gralsritter: Mark Bowman-Hester
Zweiter Gralsritter: Pawel Tomczak
Knappen: Alexander Dubnov / Norbert Leppin / Cornelia Marschall / Sabine Noack
Klingsors Zaubermädchen: Kristina Baran / Anett Fritsch / Cornelia Marschall /
Sabine Noack / Jule Rosalie Vortisch / Anne Weinkauf
Stimme aus der Höhe: Sabine Noack
国際的には余り知られていない歌手ばかりだか、なかな かどうして実力ー歌唱も、役者としてもーあり、嬉しい発見。
指揮者のゴロー・ベルクはここアンハルト歌劇場のGMDから将来的に出世する大株か。
演出家のフェルゼンシュタインはあの、フェルゼンシュタインの息子で、舞台的にハリー・クプファーに師事した感じだ。
小さな劇場の故か、声がかなりダイレクトに聞こえるし、更に演出のせいで、オケよりも歌手の声のほうがかなり前面に出ていて、オケを聞きたい私としては 少々残念。
勿論、こういったバイロイト風の!音作り、歌手を邪魔しない作りは演出家の勝利のものだし、オケが奥に引っ込んでいるとしても、Tuttiではしっかり と音が拾えるのは流石である。
また、オケは厚みがあるものではなく、かなりすっきりとして、軽妙、そして、ややくぐもっているのはやはりオケの位置によるものであろう。
バイロイトではやや失望したグルネマンツだが、ここではまさに苦悩する老騎士。パルジファルもなかなかにしっかりとした声で、第三幕ではしっかり威厳が ある騎士となっている。
注目すべきは、ドラマティックな声である、ソプラノよりもアルトに近い、クンドリー。また、容姿に優れて、演出のせいか、カラスような風貌であった。
(第三幕の赤いボディコン・スーツはやや色っぽすぎたが・・・)
彼女はここで長いこと経験していて、特にドラマティックな役柄、イゾルデ、マクベス夫人などをレパートリーにしている。これからの活躍が楽しみな一人。
演出も簡素でありながら、こけおどしでも、妙に古臭く感じさせるものでもなく、良い意味で中庸。そしていながら分かりやすく、この曲のもつ「神聖さ」、 「神秘さ」を十二分に出している。
特に、磔刑のイエス像のシンボルはかなり説得力のもつもので、Titurelのいたいたさまでわかっちゃう。
そのTiturelもAmfortasも十二分に素晴らしい声。
デッサウのこの劇場は、なんでも「北のバイロイト」とかなんとかだが、その実力は名前落ちしないし、隠れた穴場のWagner劇場かもしれない。チケッ トもすぐに入るし、ベルリンから日帰りも出来るし、駅からも近い。
21:07にオペラがはね、21:17発の帰りの電車のために、残念ながら拍手もしないでオペラ劇場を去ってしまったが、盛大な拍手をしたかった納得で きる一晩であった。
mon.06.2008 色々と。なぜか、4時に起きてしまった。まぁ、色々 と。
<今月分のCD>
@ワルター指揮VPO マーラー:『大地の歌』他 英 Dutton 4.99E
@ワルター指揮VPO マーラー:交響曲第九番 英Dutton 4.99E
@E.バルシャイ(オルガン) バッハ:『ゴールトベルク変奏 曲』(オルガン版) Brilliant Classics 2.99E
@ヨッフム指揮ローマRAI管 ベートーヴェン:『フィデリオ』 独MYTO 4.99E
@ヴォットー指揮ミラノ・スカラ座管 ベッリーニ:『ノルマ』 独MYTO 4.99E
@サンツォーノ指揮ミラノRAI管 ロッシーニ:『ヴィルヘル ム・テル』(イタリア語版) 独MYTO 4.99E
@ケーゲル指揮ライプツィヒ放送響 R.シュトラウス:『ナクソ ス島のアリアドネ』 独Walhall 4.99E
以上
<本日聞 いた音楽>
ワ ルター指揮VPO マーラー:『大地の歌』 Dutton
(これで、ようやくWalterの『大地の歌』が全て揃っ たことになる。コレクションはしていないものの、やはりWalterのマーラー、しかも戦前のVPOのライブ、というと気になる。
また、これは他の多くのレーベルで出ているので、他のと比較したわけではないが、Duttonのはー異論あるもののーよくリマスターされていて、特に、 歌唱がよく聞こえる。
メッツォのKerstin Thorborgは戦前のWagner歌手だが、こんなに神秘的で、シンパシーを感じる歌声には感嘆。カップリングの『リュッケルト歌曲』からの一曲もう たれる。
また、第五番からのアダージェットの崇高なまでの美しさ。映画音楽的ではなく、真の清楚な美しさ。流石である。やはりWalterのは戦前、そして、 ヨーロッパのオケからではないと、その良さが分からない。
久しぶりにマーラーをきいたのか、それとも素晴らしくも儚い美さの故か、聞いた後メランコリックになってしまった)wed.08.2008 まぁ、色々と(なんか最近の口癖みたいだな、いや書き 癖というべきなのか?)。上記のワルターのマーラーに始まって、季節がらからか、純個人的マーラーブーム。
<本日聞 いた音楽>
ボー ルト・ヴァンデルノート・クレンペラー指揮PO ルートヴィヒ歌唱 マーラー:歌曲集 EMI
(各 種個性的な指揮者による、クリスタ・ルートヴィヒによる、マーラーの歌曲集。ボールトの超ロマンティックな後期ロマン派の『さすらう若人の歌』の解釈、若 き獅子が奮迅するかの如く熱いヴァンデルノートによる『なき子を偲ぶ歌』、そして、御大クレンペラーによる比較にならないほどの巨大さを感じる、リュッケ ルト他のリーダー。
特に、クレンペラーのは音が他のよりも良いゆえに、彼の独自性というか、個性が存分に出ていて大変満足。
ルートヴィヒの歌唱は、しんみりとしたもので、シュヴァルツコップみたいにマシーンになっていない、人肌感じるもの。シンパシーを感じ、聞き手に与え る、といったものか?
EMIの録音も、この時代にしては許容範囲。)
son.12.2008 多忙です。過多です。疲れています。
<10/10に購入したもの>
ベルリンである方に会うために待ち合わせのDussmannに行った時、先月売り切れで諦めたあのCDが!>
@ミトロプーロス指揮MET ヴァーグナー:『ヴァルキューレ』 1957 LivingStage 8.5E
<本日聞 いた音楽>
ミ トロプーロス指揮MET ヴァーグナー:『ヴァルキューレ』
(御存知、「ミトプー」のWagnerは極端に少ない。 Verdi、Strauss、PucciniなどはMETを中心にそこそこあるのだが、Wagnerとなると、この『ヴァルキューレ』と『神々の黄昏』よ り第三幕くらいなものか?
解説書には彼はMETで『ヴァルキューレ』を五回振ったとのことだし、「ボーナス」トラックに他の日の公演がある。
録音は、LivingStageだし、METの録音なので全く期待していなかったのだが、リマスターが巧くいっているし、もともとのテープ自体が良いコ ンディションだったのか、全くMETの録音とは感じられない。
ミトロプーロスの指揮も快調。速めのテンポでさくさく(なぜか、METの指揮者は速めのテンポが多い)進み、また、彼独自の一言では言えないような、眼 差しとうねりがあって、面白く聞ける。)
fri.17.2008 多忙だ。全て巧くいけばいいのだが、なかなかそうは問 屋がおろさないであろうし、其れに伴なうストレスが増えるであろうなぁ。
<本日購入したもの>
@セル指揮チェコ・フィル カザルス ドヴォルジャーク:チェロ 協奏曲、交響曲:『新世界より』 英Dutton 4.99E
@ヒンデミット指揮 ヒンデミット、ヴィオラ Hindemith plays Hindemith 英Dutton 4.99E
@ボルン指揮シュトゥットガルト放送響 ダルベール:『死んだ 眼』 独Myto 4.99E
<本日聞 いた音楽>
上 記のものをいくつか。
sun.26.2008 ようやく週末。週末だからか、緊張感がもぬけ状態で、 二度寝、昼寝まるしてしまう始末。
物事は一つづつゆっくりと、だが確実に。
昨日は、友人と何時もの中華へ。久しぶりの行きつけの中華だったせいか、妙に懐かしい感あり。本日はベルリンではなくて、ポツダムまだ上記友人とともに 食事を再度する予定。
今週は再度Dusへ行ってきて、ドイツ版新幹線であるICE内で以下の「含蓄」ある本を再度堪能。
@谷崎潤一郎 著:『文章讀本』 中公文庫
<本日聞 いた音楽>
ト スカニーニ指揮NBC響 ヴェルディ:『レクイエム』他
(か つてより名盤の誉れ高い一枚。そして、私がこの曲を最初に聴いた、勿論購入したもの。当時はこの曲よりもカップリングの『諸国民の賛歌』が主目的。現在、 生では聴いたことはないものの、CDの「コレクション」もそれなりに充実してきたし、益々この曲が好きになるのだが、私はどうにもこうにも天邪鬼なので、 音質を除外して、この演奏がベストだとは思えない。
あくまでも比較の問題だが、数年後ベルリンでスタジオ録音をしたフリッチャイのものが、音、ソリスト、合唱、そして、オケの集中力全ての面・点で優れて いると思う。
トスカニーニのこれが「練達」した者の手によるのにたいし、フリッチャイの場合、曲に「挑戦」するかのような、気合と迫力、そして斬新さがあり、当方と してはそちらの方をとりたい)
mon.27.2008 読書は引き続き、わが敬愛する谷崎潤一郎のものを。
本日も各種色々と。今週中に新居は決るや否や?「心当てに」祈る。
意味が違うが:『心あてに 折らばや折らむ 初霜の おきまどはせる 白菊の花 』 凡河内躬恒
<本日聞 いた音楽>
L.ルートヴィヒ指揮バンベルク響 ベートーヴェン:交響曲第七番 Adora
(か つて、廉価CD市場を席捲した?ドイツのAdoraなる3CDボックスの中にひっそりと、入っている?−いや、第一CDだから、それなりに堂々と収録され ている、名匠ルートヴィヒによる超名曲の第七番。しかも、オケが渋さ爆発のバンベルク響だから、心を揺らされても当然。
怪しさ十二分のこのCD、勿論、リマスターなんかしていないので?、拡がりなんかはないし、特に金管の五月蝿さ、そして奥行きのなさ、楽器の分離の明細さは無い。
でも、隠れた名演であること、と所見するには吝かではないし、’面白さ’爆発である。
カップリングは、これまたマイナーの曲で、マイナーの演奏。『献堂式』より序曲と合唱。シェーンツェラー指揮ベルリン響(西)である。
恐らく、ドイツのアリオラか、米のVOXからのLPの板起しであろう。
演奏ではなく、CDの作り、音質の悪さ。カップリングの節操の無さ、チープさがたまらない。
マーフィー指揮ハレ管 ブランリッジ=ピアノ サン・サーンス:ピアノ協奏曲全集 英ASV
(エスプリの極み、とまでは言わないまでも、ドイツ音楽の耳には一種のエキゾティズムを感じるフランス音楽。ムーディーな音楽で、それほど渋味というか、含蓄があるものではないが、秋の夜長のBGMには格好な音楽。
正直言って、サン・サーンスの音楽は「一流さ」、「特別な芸術味」を感じないのが正直なところだし、彼はピアニストとして一流であって、作曲家として は、余芸程度のものとしか、思えないけれども、小難しいこと考えることなく、それていながら、まったり感を味わえるのはいいかもしれない。
このCDも、2000年録音の割りに、それほど素晴らしいというほどではないし、ピアノにマイクを合わせたようで、オケがやや控えめな響だが、BGM音楽と聞くと、文章もさくさく乗れる)
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