"Und morgen wird die Sonne wieder scheinen..."

[Tagebuch/Diary/日記]


Richard Wagner

「そして、明日も又太陽は昇るでしょう・・・」という歌曲の一節からとった

この項は小生が日頃何を聴き、何を考えているかを記す場所です。



 
 


2003
Oktober
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Einleitung

10月になってしまいました。本当に寂しい秋というかんじ。駆け足で、雪崩れ込むように冬になります。熱燗と
マーラーの季節ですなぁ。人恋しいです、はい。


Don.02.Okt.


昨日は友人の引越し手伝い。
今月(今日の)のCDお買い物。

Das Klagende Lied/Kintertotenl
@シャイー:ベルリン・ドイツ響 マーラー:『嘆きの歌』、歌曲集 ファスベンダー Decca 2CD 12.99E

Lyrische Symphonie
@シャイー:ベルリン・ドイツ響他 ツェムリンスキー:叙情交響曲、合唱曲他 Decca 2CD 12.99E

Gurrelieder - Verkl舐te Nacht - Kammersinfonie Nr.1
@シャイー:ベルリン・ドイツ響他 シェーンベルク:『グレの歌』他 Decca 2CD 12.99E

先ずはこの季節にぴったりのマーラーの歌曲より聞き始める。


Sam.04.Okt.


ベルリン・フィルのコンサート、が酷かったというお話。コンサート・オペラ録は | こちら | 。

指揮者は好きなSawallisch、ピアニストはポリーニ、オケはベルリン・フィル。
曲目はシューマンの序曲、スケルッツオ、フィナーレ、ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第五番。休息の後でシューマン
の交響曲第四番。残念ながらこれは聞くに値しない演奏。まずは、ザーヴァリッシュ。スコアを見ないで、丁寧に指揮
をするものの、最初のシューマンでは、ただでさえばらばらでぐちゃぐちゃな曲なのに、彼のお得意の交通整理を
全くしないで、てんでばらばらの演奏、をさせている。曲も魅力がない上に、肝心のオーケストラの妙技もないし、
アンサンブルの統率力、推進力、個性が全く無かった。オーボエのマイアーは流石に良かったが。さて、
ベートーヴェン。これは「年取って養老院に匿われている皇帝」ですな。カール大帝のようなものではなく、抵抗しな
い、宰相にまかせっきり、凡庸な存在するだけの皇帝。スケールの大きさも、デリケートなところも、神々しさも、
前への前進力もなし。ポリーニもピアノも酷い。流石に高音のデリカシーは良かったが、オケのフォルテではピアノ
の音が全く聞こえてこないし、ピアニストに合わせて余り音を出さなかったオーケストラにも関わらず、である。
ピアニストが登場してきた途端に、素晴らしい拍手だったが、演奏後の拍手は普通。DGのまわしものかブラボー屋
が一人いたが、これがまぁさびしいこと。お義理なのはすぐに分かる。こんなんだから勿論アンコールなんて無し。
休息後のシューマンの四番の交響曲はようやく、普通のSawallisch、BPOに戻った。冒頭のTuttiから音が深みが
あり、まるでいままでのが予行練習か、それとも休息中に一杯ひっかけたのか、それとも、面子が増えたので、ただ
それだけで音楽の深みが増したのか、どうかは知らない。ただ、以前のコンサートではかなり素晴らしかったので、
期待していただけにがっかりであった。この日はただでさえ、ドイツ人を更にむかついた日だけあったので、イライラ
度は頂点に達したものである。私のチケット代25Euro返せ!


Fre.10.Okt.


ようやく予約していたCDが来る。更にAngebotの所でKochのCDも発見。
Kammermusik. (Ga)
@シャイー指揮ACO団員 ヒンデミット:室内協奏曲全集 Decca 2CDs 12.99E

Donizetti: Don Pasquale (Gesamtaufnahme) (Aufnahme Berlin 02.06.1039) [UK-Import]
@シュタイナー指揮 ベルリン帝国放送管 ドニゼッティ:『ドン・パスクァーレ』(ドイツ語抜粋) Koch 3.99E


Mon.13.Okt.

最近は読書の秋。親に送ってもらった本など一日一冊の割合で読んでいる。
読んだのは・・・
#『ジャンヌ・ダルク 超異端の聖女』 竹下節子 講談社現代新書 (正直言って嫌になるほどの繰り返しがあり、
馬鹿な女の愚痴をきいてるようだった。話の展開や構成が弱すぎる)
#『魔女と聖女 ヨーロッパ中・近世の女たち』 池上俊一 講談社現代新書
#『神聖ローマ帝国』 菊池良生 講談社現代新書 (このシリーズの中ではかなりの面白さ)
#『第三帝国と音楽家たち』 長木誠司 音楽之友社

で、今読んでいる本は『グスタフ・マーラー 愛と苦悩の回想』 アルマ・マーラー 石井宏訳 中公文庫



Fre.17.Okt.

Pauseの後からベルリン・フィルのコンサートへ。MutterのBeethovenの協奏曲はどうでもよかったし、Karteが入手
出来なかった。ま、ただで聞けたのでOK。Previn(いつからかSirに格上げ)のRS:『家庭交響曲』。いやぁ、素晴ら
しかったです。同曲はSawallischとBPOできいているが、こちらが正統派だとすれば、Previnのは艶のある、それで
いてエロティック過ぎない解釈ですなぁ。パユのフルート・ソロによるスタンド・プレイはかなり鼻についたが、特に最終
楽章でのゼーガースのティンパニーはきまりにきまった。コンマスはBraunstein。膨大なオケをかなりふくよかに
纏めており、エレガントというか、肩の力が少し抜けたもので、宜しい。ただ、この曲は余り観客受けしないのか、
終わったあとも、観客はそそくさと帰宅してしまったのが残念。知り合いでの評価は。
大絶賛〜1(小生)、かなり良い〜1、普通〜1、否定的見解〜2、不明〜2でした。
やはり人気ないのかなぁ。非常に残念である。コンサート録は
| こちら | 。


風邪〜今回は腹にきた。最低。


Mon.20.Okt.

本日はフィルハーモニーのKammermusiksaalでHansEisler音大の学生オケによるワークショップ。指揮者はあの
アーノンクールで曲はハイドンの交響曲82番『熊』。勿論小編成によるもので、直ぐに自分のオケ、響きにしてしまう
あたりやはり大指揮者である。鮮烈で妥協を許さないようなとげのある演奏で、演奏よりも理論による説明、また
時にジョークをいって和ませるやり方は感銘。彼がいいたいことは、「音楽は別に美しくなくても良い」、というもの。
正直言って昨年のティーレマンのシューマンの交響曲第二番の時よりも多くを学んだ。いつまでたってもぐれていて、
自分が異端であることを誇らしいと思っている彼には感服です。それにしても存在感大有り。終了後はオケメン及び
観客から盛大な拍手・ブラヴォーがあったが、当然のことである。



Sam.25.Okt.

昨日と同様にKonzerthausへInbal指揮BSOの『アルペン交響曲』を聞きに行く。私はこの曲には無条件降伏でどん
な演奏でもそれなりに楽しめてしまう。CDで駄目だったのは、カラヤン、ティーレマン、ブルゴス盤のみ。
金曜日の演奏はそつなく、しかしかなり重量級で熱い演奏だったが、しかし土曜日のはそれ以上。冷や汗物であった
「頂上にて」におけるティンパニーとシンバルの一瞬の、だが、手痛いミスが無ければ、軍配は土曜日のほうに上が
ったであろう。インバルらしかぬ一種の「強壮」というのも面白かった。研ぎ澄まされた低音は無かったが、ヒューマン
な温かみを持ちながらも、ある意味分析的な解釈であった。


Son.26.Okt.

昨日の復習。ジンマン指揮のである。軽く、明るく、清々しい。他にはシモーネ指揮のクレメンティの交響曲第一番、
第二番。RPOのシベリウスのヴァイオリン協奏曲。アブラヴァネルのへろへろなマーラー『一千人の交響曲』。

疑問をもった。シベリウスのヴァイオリン協奏曲の現行版の初演はかのR.シュトラウスがベルリンで行ったものであ
るのだが、所持している彼の伝記などには全く掲載されていないし、シベリウスの項ですら、1行だけである。一応
RSとシベリウスの関係は「友好」だったようなのだが、この辺の件は一体どうなっているのであろうか?
不思議であると同時にどうにもこうにも腑に落ちない。



 
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| last modification: 03.Nov.2007 |
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