"Und morgen wird die Sonne wieder scheinen..."

[Tagebuch/Diary/ 日記]


Richard Wagner

「そして、明日も又太陽は昇るでしょう・・・」という歌曲の一節からとった

この項は小生が日頃何を聴き、何 を考えているかを記す場所です。



 
 


2003
Juli
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Einleitung

七月。もう、一年の半分は終わったことになりますが、「まだ」残りあと半分あります。

最近のブームは(「マイ・ブーム」なんてぇ言葉は恥ずかしくて使えませんです)、その名はバッハ。私、正直言って
彼の作品は難しくて、鑑賞しても楽しめませんでした。とにかく厳格で、面白みがなく、一本調子で、またもやフーガ
がでてきたり、色がなかったりと・・・。それもそのはず、彼の音楽は子供にわかるようなものではありません。
ハイドンもモーツァルトもそうですが、彼らの音楽は子供向きなものでは決してなく、ある一定の年輪を積み重ねな
いとわからない要素が沢山あります。例えば、イロニー、ユーモア、包容力、チャーム、ある意味諦念。
本当は実生活は余り精神的にゆとりはないのですが、これらの曲が今までにまして共感を覚えたり、新たな気持ち
で聞けるということは、ある意味「成熟」した証拠でありましょう。勿論、若いときにしかできないものだったり、若さ
「ゆえに」わかるものがあったり、若さなりの理解というものもありますが、それはやはり理論なり実践なりどうしても
成熟さに欠けるので、一面精神性や奥行きの深さが足りないことにもなります。
一昨年あたりからでしたか、ハイドンが面白くて面白くてしょうがないときがありました。彼の生み出した厳格さ(バッハ
ほどではないが)と彼ならではのユーモア精神が高度に高められて一種独特の雰囲気を持ち合わせていました。
これを音楽の中で個性、というものでしょう。勿論今でもハイドンは大好きですし、しばしば聞きますので、ただ単に
ブームが冷めた、ということになりますかね。で、もって今はなぜにしてバッハなのか?自分なりにアナリーゼしてみ
ると一種の「安らぎ」(これを何に、どれに求めるかは人によって違いますし、音楽の好きな人だと、どの曲、どの
作曲家にそれを求めるか、当然のことながら違ってきます)を求めているのかと思います。
バッハの曲を聴くといつも、その包容力にうたれます。単純でありながら、深く瞑想させてくれるこの異様な感じは
一体なんなのでしょう?
かつて母親に話したことがありますが、「バッハ、ベートーヴェン、ブルックナー、ヴァーグナーを聞くと、生 きる勇気
が沸く。モーツァルト、ハイドン、シュトラウスを聞いていると、生きている悦びを感じる」。 といったことです。
最近、ネットの新聞で、女子中学生か女子高校生が、「生きていることが大変につらい」と言って自殺したそうです。
まぁ、ありふれた動機ですが、私に言わせれば、「生きることがつらいのは当たりまえ、そんなのわからんか阿呆」、
と下品な言い方でいうなればこうなりますかね。

もし、落ち込んでしまった時には、バッハが慰めてくれることでしょうに。

少なくとも、私がバッハを感じ、もしくはバッハが私の中にいる限り、私はこれからも生きていけそうです。

カバレフスキー編バッハのトッカータとフーガ「ドリアン風」を聞きながら・・・。


Die.01.Jul.

今月のCDお 買い物。

(フライングダッチマンで、昨日6/30に町を散策していたら、以下のCDを激安で発見)
Ein Silvesterkonzert
@ケンペ指揮シュターツカペレ・ドレースデン ジルベスターコンサート  BerlinClassics 1.99Euro

本日の獲得分
Sinfonie 9
@レーグナー指揮ベルリン放送響 シューベルト交響曲第九番 Denon 1.99Euro

Brandenburgische KonzerteBrandenburgische Konzerte 1-6
@Lamon指揮Tafelmusik バッハ:ブランデンブルク協奏曲全曲 Sony 2CD 10.99Euro

Bach Essentials (Die schsten Melodien: Orchesterfassung von Kurt Redel)
@レーデル指揮プロ・アルテ管 バッハ+レーデル編:管弦楽編曲集 Erato 7.99Euro

@グレッツナー他指揮新バッハ・コレギウム・ムジクム バッハ:チェンバロ協奏曲全集 Leipzig Classics
 3CD 4.99Euro
@ヘルヴェッヘ指揮 バッハ:カンタータ及びミサ曲集 Virgin 4CD 14.99Euro

Bearbeitungen f・ Klavier
@Laurialaピアノ バッハのピアノトランスクプリション集 Naxos 4.99Euro


Rilling のバッハ宗教曲集はなぜかカタログに掲載されておらず、買えなかった。ネットには載っているのにねぇ。
本日は、Tafelmusikのブランデンブルクとレーデルの編曲集、Laurialaのピアノトランスクリプションを聞いた。
ブランデンブルクの第三番の低弦が恐ろしくうなっているのには脱帽。この曲ってこんなにすごかったっけ。


Sam.05.Jul.

本日もCDを 買ってしまった(Dussmannにて)。誘惑に弱い人。なぜならほしかったCDをようやく見つけたのでね。

Finnish Orchestral Favourites
@パヌラ指揮Turuku・フィル フィンランド管弦楽曲集 NAXOS 4.99Euro

Sinfonien der Mozart Zeit
@リンデ他 モーツァルト時代の作曲家の交響曲 Capriccio 2CDs 9.99Euro

パヌラの指揮は叙情的で繊細で素晴らしい。勿論北欧音楽に特有の透明感もあり。モーツァルト時代の作曲家の
交響曲をきくと、如何にMozartのシンフォニーが素晴らしいかがようわかる。しかし、彼のが飛びぬけて素晴らし
かっただけであって、他の人のも悪くはないですな。収録曲はGossec, J.C.Bach, Vanhal, Dittersdorf, Mahaut,
Reicha, Krausである。このシンフォニーついでにハイドンの交響曲全集の中から1番目の1-5番を聞く。ようやく、
33CDがおわったことになる。お次はマリナーのネイミング・シンフォニーでまたまたハイドンブームになりますかね。



Mon.07.Jul.


本日もバッ ハ。ヘルヴェッヘのミサ曲集。かのh-moll Messeには及ばないが、所々きれいな箇所があり、路傍の花
といった曲か。最近、友人から借りたAmadeusのEdititersCut版をDVD(現代のテクノロジーですな)で見る。その
せいか、レクイエムをむしょうに聞きたくなり、ヴァイルのランドン版のを聞く。(反則ですかね?)ベートーヴェンも
最近聞いていないなぁ、ということでギーレンの『ミサ・ソレムニス』を聞く。やはり、シャープで宜しい。今はバッハの
チェンバロ協奏曲集(ザンデルリンクとピッシュナー)
それにしても寒い。今日は風呂入りますよ。



Fre.11.Jul.


あ〜っという まに金曜日。今週は色々と憂鬱でしたな。自暴自棄になっている自分が嫌だ。来週は色々と大 変。
そろそろ、というかいい加減休みの計画を立てないとね。夏休みはベルリン出ます。出て、ある意味客観的にドイツ
をみつめなおすことができることを祈っています。ここも実は良い国、だということを再認識するために。新たなる
経験、出会いを求めて・・・。「この地上には天国はない・・・」とかんとかいう台詞がドイツレクイエムにありましたが、
嫌なことがあると、この言葉を思い出しますね。ま、地獄ではなければ良いのでは・・・とポジティブに考えたいです。
ハイドンはマリナーので、ベートーヴェンがガーディナーので、きいちょりまする。
夜中のMD録音はブールのシューマンのヴァイオリン協奏曲、ギーレンのハイドン104でした。




Sam.12.Jul.

本日も先週に 引き続きCDを買ってしまった(またもやDussmannにて)。

@シューラー指揮シュターツカペレ・ベルリン 『リエンツィ』(抜粋) The Radio Years 2CD 9.99Euro
@トーマス指揮GOL バッハ:カンタータ4,11,68番 Leipzig Classics 1.99Euro
@トーマス指揮GOL バッハ:カンタータ59,51番、 Magnificat Leipzig Classics 1.99Euro
@トーマス指揮GOL バッハ:カンタータ54,82,56番 Leipzig Classics 1.99Euro
@トーマス指揮GOL バッハ:カンタータ111,140,71番 Leipzig Classics 1.99Euro
@トーマス指揮GOL バッハ:カンタータモテット集 Leipzig Classics 1.99Euro

夕方に帰宅。その後、友人宅で酒飲みながらおしゃべり。朝4時半まで。帰宅は5時20分頃。速攻で寝、爆睡。


Son.13.Jul.

シューラーに よる『Rienzi』(抜粋)。これは、本当に抜粋なのだが、途切れ方が変なので、もしかしたら「全曲」がある
かもしれない。おかしいのは録音場所がドレースデンなのである。客演なのか?しかも、ライブ録音らしくない。
Preiserでは、1年前の1941年に全く同じ面子で場所がベルリンでの録音による抜粋があるが、これと同じものなの
なのであろうか?イタリア製作でManufactured in Koreaとなっている。尚、RienziはMax Lorenzが、IreneはScheppan
が歌っており、いかにも昔の大歌手の歌い方だ。が、こてこてで面白い。好きである。



Die.15.Jul.

本日は肩の痛 さがはんぱない。故に集中力が落ちる。ひとつ嫌な授業がようやく終わったのでほっとする、がしかし
レポートと評点が出るまでが何が起こるかわからないけれども。ほんと、女は馬鹿で困る。特に、ドイツ化した日本人
女は。疲れを癒すにはマリナーのハイドンで。楽しんでいます。今日は非常に暑く、欧州大陸でもサハラ並みの暑さ、
とかなんとか(嘘くせぇ)と報道していた。夜に涼しくなったとはいえ、暑さの中散歩を一時間ほど。やはり面白いね。


Fre.19.Jul.~ Die. 22. Jul.




三度目のド レースデン探訪。殆ど見たし、オペラも眼中になかったのでラフな格好で行く。ベルリンからは本当に
近くで良い。2時間半。今回はぼろいECで行く。毎日暑い日が続き、殆どだる〜い生活をしていました。
19日は来てそうそう19:30〜21時まで散歩。その後独りで生Radebergerを飲む。20日はNeue Meistergalalieで
Caspar David Friedrichを中心に見る。その他に気に入ったものや有名なものはGeorg Friedrich Kersting
(1783~1847)(パガニーニの絵画), John Christian Dahl (1788-1857)(ドレースデンの月光の絵で有名),
Franz von Stuck, Monet, RodinのMahlerの胸像あり、M.Kringerの像、Degas、Ernst Ferdinand Oehme
 (1797~1855)などなど。21日はビリヤード。22日はTrinitatisfriedhofで四人の墓参り。(以前は来たのだが、 場所が
不明確な上に、タイムアウトで諦めたので)

Caspar David Friedeich (1774-1840), 言わずと知れた超有名画家


Friedrich Kind (1768-1843), オペラ『魔弾の射手』の台本作家


Wilhelmine Schröder-Devrient (1804-1860), 女優、歌手(Wagner歌手。初演をしばしばうけもつ。Rienziでは
Adriano、オランダ人ではSenta、タンポイザーではVenusを受け持つ。また、彼女のLeonoreは有名だったようだ)

 

Friedrich Wieck (1785-1873) 音楽家(クララ・シューマンの父親)



今回見たかった墓石はすべて制覇したので満足でありますな。ドレースデンにある他の墓地にはMinna Wagner、
Eva Plaschke von der Osten、Karl Scheidemantelがいる。ミンナ・ヴァーグナーは最初の奥さん、Eva von der
Osten及びScheidemantelはそれぞれシュトラウスのオペラの初演時の歌手。それぞれSemper-Operで活躍。


Don.24.Jul.

今日は友人の 博士課程口頭試問を拝聴。内容はさっぱりわからないものの、感銘を受ける。Potsdam近郊のGolem
という研究所でやったのだが、田舎〜。あぁ、素晴らしき哉田園風景。天候は不順で時折暴雨が激しく降る。
理系文系に限らず、博士課程口頭試問は始めて聞いたのだが、なかなか様々な意味で意味深いものを感じた。
Kさんご苦労様でした。

そうそう、昨日お墓関係で各種の興味深いサイトを発見。
ここがそう。Find a  graveというもので世界各地にある有名人のお墓をビオグラフィー及び写真で紹介。
尚、日本のはここ
そういえば、Wienにも殆ど制覇したとはいえ、まだまだ有名人のお墓がある(サリエーリとかメタスタージオ、
なぜかヴィヴァルディ・・・)あぁ、行きたいのぉ。

音楽は
▲マリナー指揮アカデミー ハイドン:交響曲96,100,101番 (Philips) 
☆☆☆☆☆
ケーゲル指揮ドレースデン・フィル ストラヴィンスキー:『プルチネルラ』組曲、夜鳴き鶯の歌 (徳間) ☆☆☆
ヴィンシャーマン指揮 バッハ:カンタータ BWV.191、57、151、32 (Philips) ☆☆☆
(最近バッハ にはまっているし、特に声楽曲は本当に素晴らしいの一言である。この中では32番が素晴らしい。
またプライやアメリングの美声がたまらない)


Mon.28.Jul.

昨日はビリ ヤード。コツ及び癖が分かった。本日はやや涼しいもののやはり快適とはいえない。
またも、『マタイ受難曲』をかってしまう。
@フルトヴェングラー指揮VPO バッハ:『マタイ受難曲』(短 縮版) EMI 10,49Euro
当時の習慣で カットは当然なのだが、解説書によれば、スコアから14のナンバー及びレチタティーヴォを所々カット。
更にCD化する際に更に2つのナンバーもカットしたとか。フィッシャーーディースカウのレチタティーヴォは滅茶苦茶
重い。ある意味クレンペラー盤とは違った重たさである。慣習的カット版による演奏は他に、ラミン、メンゲルベルク
を所持。SP盤のキッテルもそうであろう。タイミングは第一部は78:15、第二部は72:27。ちょっと夏に聞きたいような
演奏ではない。
他に聞いたCDは
▲ケーゲル指揮ライプツィヒ放送響 オルフ:『カルミナ・ブラーナ』(第一回録音) B.C.
(合唱が怖い)
▲ルートヴィヒ&セヴァスチャン指揮PO ヴァーグナー:『ヴァルキューレ』及び『ジークフリート』より場面集  EMI
▲フリッチャイ指揮BPO他 ドヴォルジャーク:交響曲第九番他 DG
▲ケーゲル指 揮ライプツィヒ放送響 ストラヴィンスキー:『カルタ遊び』他 徳間

本日久しぶりに読書。小林正文著 『ヒトラー暗殺計画』 中公新書〜この時期になると読みたくなる本。



Die.29.Jul.

もう晩夏か? 随分と涼しい。夜は気持ちが良くて良く寝られる。本日は床屋へ。さっぱり爽快である。
▲セバスチャン、コンヴィチュウニー、ザーヴァリッシュ他指揮 ヴァーグナー:『神々の黄昏』より場面集 EMI

 
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| since 01.Jul.2003 |
| last modification: 03.Nov.2007 |
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