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Und morgen wird die Sonne wieder scheinen...

 Tagebuch-Diary-日記



「そして、明日も又太陽は昇るでしょう・・・」という歌曲の一節からとった
この項は小生 が日頃何を聴き、何を考えているかを記す場所です。



A.D. 2004 / Heisei 16
February + March

gustav mahler



son.01.feb.


今日はかなり暖かい。というか暖かすぎて(=8度くらい)気持ちが悪い。なにせ、二三日前と比して、15℃以上差があるから。一体どうなって
るの!体調が悪くなってしまうよ。しかも、生暖かい雨が降っているし。昨日も暖かかったがそれ以上。肩の痛みは無くならないしね。

凄まじい深みというか、クナッパーツブッシュ並みの「凄み」があるSuitnerのヴァーグナー曲集。 余り注目されないのはやはり入手が現在では
困難なせいか。このシリーズ、すなわちEGRシリーズはいわずとしれたPilzのもので、ここでしかお目に出来ないのが多々あったが(どれも、
名盤、名演奏だった)現在会社が存在しない以上、復刻は無理か。先日ようやく全部集まったジンマン+トーンハレのRSは『イタリアより』と
『マクベス』。どれも耳に心地が良いだけではなく、決めるところがばっちり決まっている。『マクベス』はかなりの名演。マクベス続きでベームの
若い時分のドイツ語版のもの。(かなりのカットがあるので全曲ではない)音は悪いし、オケもそれほどではないが、なかなか面白い。
その間にはレーグナーのヴァーグナーもの。かなりテンポが遅いし、日本版はやや音の分離がよろしくないが、ふくよかでスケールの大きさを
十二分に感ずる。バラの騎士からのヴァルツはかなりもっさりとして即座にはすきになりませんな。


mon.02.
feb.

生暖かい。気持ち悪いぞ。なんともいえない浮遊感を感ずる。このまま素直に春になる訳はないがね・・・。

最近はまたぞろWagnerやらVerdiにはまっちょりまして、なんと三年以上放っておいたHeger指揮、ドイツ語版の『リゴレット』〜以前聞いた時 には
それほど感銘を受けず、自宅軟禁状態であったが、本日聞いてみるとなんのなんの、ゲルマン的な解釈でなかなか面白いぜ。歌手も、Berger
のジルダをはじめ、素晴らしい面子。Hegerの指揮にもうすこし推進力があればよいのだが、まぁ、これはこれとしてよいでしょう。
BerlinClassicsより出ている、Wagnerオペラの名場面集なる廉価版のCD。旧東ドイツのWagner解釈にはごつごつ・ごりごりしてい て好きです
な。夜にはシベリウスの弦楽のための音楽集というのをきく。深夜にはこういったそこはかとなく寂しいというか、しんみりするものが好きです。
一日を回顧するというか、更けていく夜を楽しんで共に時を過ごす、というか。こういうときには独りで酒を飲むのが良い。う〜ん、唐詩の世界
ですな。(本当か?)。あ〜あ、まったりとしてきたぞ。さて、もう少しやるか。



fre.06.
feb.

本日も暖かいが、予報では今日まで。明日からは冬に舞い戻るとか。
午後に旅行会社に行って日本行きのチケットを買う。643Euroだから、まぁまぁか。それにしても航空券も随分と安くなったものだ。
その後、近いので!2001に行ってCDを買いあさる。


クレンペラー指揮マーラー:『大地の歌』 EMI 6.99E


 ビーチャム卿指揮RPO ハイドン:交響曲99〜104番  EMI 2CDs 9.99E

 Allessandrini指揮 バッハ:『フーガの技法』 とチェンバロ協奏曲他 仏naive 2cds 14.99E
 ブライザッハ指揮MET ヴァーグナー:『タンホイザー』  (ヴァルナイ、METデビュー) 独Gebhardt 6.99E


 ヘ ルヴィッヒ指揮ドレースデン・フィル ハイドン:倫敦交響曲集 4CDS 独ccc 9.99E

というもの。

ビーチャム卿のハイドンから聞いたが、こりゃハイドンのユーモアそのものだね。楽しくてしょうがなく、かといって特定の楽器をここぞとばかり強調
する昨今の古楽器演奏では全く無い。それでいてどこかしらオールドスタイル。正直言ってビーチャムは今までCDを殆ど所有していなかったのだ
が、こういうスタンスなら他の曲も聴いてみたい。ま、ハイドンだからなさる許容力なのかもしれないが・・・。
お次はクレンペラーの大地の歌。これはですねぇ、正直言って凄まじいです。一音一音が鉄槌のように襲い掛かってきて(EMIのわりにはかなり
音の解釈、分離が良い)、否が応でも〜この曲だけではないが〜、生への憧憬、死への恐れ、そして諦念がもう勘弁しておくれ、というくらい身に
しみこみます。Wunderlichの歌唱は朗々とまるで、日本の(良い意味で)演歌を彷彿されるものがあり、ルートヴィヒの歌唱も深刻ではないにせよ
死への恐れをうまく歌っていますね。演奏家たちはこの演奏を弾きながら泣いたかもしれない。正直言ってこの演奏を聴いていて、茫然自失に
陥ってしまいました。こういうことが本当にありうるのか。これほど分かりやすくマーラーの芸術を表現してもよいのかどうか。この録音は本当に感謝
すべきものであり、まったくもって素晴らしい。この曲の初演者のWalterも勿論素晴らしいのだが、クレンペラーの偉大なところはたんなる彼我の
境地ではなく、宇宙をも飛び越えてしまい、殆ど人間界を超越してしまったようにも感じる。今まで大地の歌といえば、クレツキのテノール・バリトン
版をこよやく愛していたが、これこそが(こういうことを言ってしまうと正直言って議論の余地が無いのでいかんのだが)「私の大地の歌」である。
早くもこれは今年、2004年のお気に入りCDに入りましたよ。



sam.07.
feb.

なぜか、色々と考えすぎていたので朝まで寝られず。
昨日の音楽の続き。ブライザッハの『タンホイザー』は音酷すぎ。メルヒオールやヴァルナイらしい人が歌っているが・・・。指揮も普通かな、この
時代にしては。ほんと、METの録音にはなかされますね。余りにも酷いので幕間にヘルヴィッヒのハイドン。これ、意外と良いっすね。ドイツのオケ
が結構軽量級で、爽やか路線いっちょります。こりゃ、現代のビーチャムのような演奏だな。もう何年もほうっておいた罰当たりのラインスドルフ、
VPOによる『ナクソス島のアリアドネ』。これ、なんで廃盤なのか理解に苦しむね。明快、丁寧、流れ良し、という小生が一番好きな演奏なのに。
あ〜あ、終わってしもうた。



sam.14.
feb.

TVで昨日DresdenでやったMozartのレクイ エムが放送している。これは1945年の2月13日 Dresdenの大空襲の記念のもので、指揮者 はここの
名誉指揮者のC.Davis。途中から見たのだが、凄い白熱。みな、一丸となって死者を哀悼している様子であった。弦の緊張感、ティンパニーの
凄い一撃など、でも、ここのオーケストラだからいくら煩くしても、嫌味ではない。

CDではマゼールのマーラー特集。今日は七番。なんか、いやらしい演奏だねぇ。でも、好きだ。かなり助平根性たっぷりのマーラー。演奏自体
は冷たいんだけれども、解釈がね、もろどろどろ。

そういえば、Googleのツールバーが今日は面白いことになっていた。因みに、Vivisimoのツールバーも入れているんだけれどもね。



die.17.
feb.

最近はMahlerに本当に久しぶりにくびったけ。特に夜に彼の歌曲なんかをきくとぐっときますね。お勧めはリュッケルト歌曲集の第三番、『真夜中に』
ですな。これは特殊で、弦楽が無い。それでいて深い瞑想と感動。彼の歌曲の中でも、『亡き子をしのぶ歌』と同様好きなものです。

本日は大変に疲れてずっと寝ていました。夜にぼそぼそとなにかをするのは大して変わらないけれども。あ〜もうすぐ日本だ、うれしいわい。


fre.20.
feb.

Mahler最高ね。本日はKonzerthausでInbal指揮BSOのマーラー六番。 これだけ。
素晴らしかったの一言。まずもってInbalの解釈、しかも最近の良い方に成熟した解釈にはこのオケとのコラボレーションに良い方に向かっている。
しかも、緊張感を失わずに、オケメンが楽しんでいる、和気藹々で演奏していたのが分かった。
それにしても、凄いのが管楽器、打楽器群。まさに、楽器の見本市!楽器の博物館!圧巻だったのは、管楽器、木管のベルアップ。見て楽しい。
物量作戦でどかんどかんやってくれるし、肺腑を抉るというのはまさにこのこと。見物はラインアングル左右で3つ、シンバル左右で同時5つ、これでも
かのティンパニー、10台近いホルン郡(ファーストの見事さは終演後に一番の喝采を受けていた)、(合唱席で聞いたので腹の底からどついたような
感じだった)トロンボーン、低弦群、鐘などなど。オーボエ・ソロはいつものごとしで見事だったし、トランペットもなかなか。以前見た Alpensinfonieで
おきたようなドキッとするようなミスが第二楽章の最初(ホルン群)と第四楽章のTuttiであったけれども(確かに緊張感が暫く欠けてしまった)、それ
でも全体を通せばまぁ許容範囲だな。一番完成度が高かったのは第一楽章と第四楽章。例のどっか〜んハンマーにはいつもびびってしまう。これ
予習をしていないとみんなびっくりしてしまって、心臓が弱い人には本当にお勧めできない。いつも、くるくる、と思いながらもドキッとさせられます。
指揮者は第一楽章及び第参楽章の後に下においてあった水をがぶりと飲んでいましたが、こんなの初めて。そりゃ咽喉は渇きますわな。

昨シーズン聞いたマルク・アルブレヒト+RSBのような勢い中心で、若さゆえのつんのめるくらいの前進あるのみの解釈も好きだが、インバルのよう
な情報量溢れるもので、理知的なものも大好きです。もっとも、マーラーの一連の交響曲群の中でベストを争うくらいの大好きな曲なものだから、
なんでも良いだけかもしれないが・・・。いままでにはブーレーズ先生指揮シュターツカペレ・ベルリーン、先のアルブレヒト指揮RSB、日本で聞いた
(確か東京芸術劇場)インバル指揮都響などがあげられる。
インバルとBSOのコンビのマーラーも既に、1、2、6、7と聞いてきた。どこからかこのコンビで全集をCDで出してくれないかな?アッバードなんかを
出すよりかよっぽど環境に良いだろうしね。インバルは他にも既に4番、5番をとりあげたが、聞けなかったのが残念である。また、ブルックナーも
いくつか取り上げており、4番(原点版と初稿版!)、5番、8番(これまた初稿版!)があった。


sam.21.
feb.

Inbal+フランクフルトの代表作のマーラー全集をきいている。これ初期の交響曲、いわゆる「角笛交響曲」はいまいちだめだ、こりゃ。この薄いオケ
も我が国のDenonの優れた録音が裏目に出ているような気がする。なにせ、デジタルデジタルしていて、金属臭しているから。
ポルトガルの怪しいレーベル、だけれども大好きなGalaから出ているRysanekのアンソロジー。第2CDは、『アイーダ』、『トスカ』、 『Turandot』、
『薔薇の騎士』からのアリアなど。かなり録音が良い。この情報源、即ち音源はなんなんだろう?放送局のものか、隠し撮りでもないし、ラジオの
ものでもないしね。尚、時代を感じさせられるのが、50年代のはイタリアオペラでもドイツ語で歌われている。でも、好きだから。なにせ、何を歌って
いるかが分かるし。大体ね。




〜時は流れ場所も流れ、既 に三月で日本上陸〜



son.14.mrz.


3/2に日本上陸。それからずっと家で音楽を聴いていました。購入したCDは無し。

昨日の土曜日には澁谷のTowerで待ち合わせ。前日聞いたBPOとのブラームス1番のアーベントロートがすばらしかったので思わず購入。

 アーベントロート指揮ライプツィヒ放 送響 ブルックナー交響曲第五番 (B.C.盤と同じ録音)及び、ベルリン(放送)響を振った第九
(国立歌劇場での
ライブ録音) 2CDで JPY1039 日Arioso

このいかにも怪しげなレーベルのリマスターは独のGebhardtがやっているようで、24Bitリマスターとなってある。
裏青交換ではOrmandyファンの方からバッハの編曲もの、マーラーの10番、マーラーの復活第一楽章ほかのをいただく。

日曜日も呑みだが、ご当地横浜で。待ち合わせは横浜のHMV。随分とクラシックコーナーが縮小された。ま、売れないんでしょうね、いまどき
クラシックなんて。値段も高いし量もそれほどでは・・・。ついでにと移転した横浜新星堂のクラシック売り場へ。勿論最初はセールコーナー。
これがビンゴ!激安コーナーでありましたねぇ。

 ケーゲル指揮ライプツィヒ放送響 ブ ルックナー第三番 米OdeClassics 480円
 ケーゲル指揮ライプツィヒ放送響 ブ ルックナー第九番 米OdeClassics 480円
 ミトロプーロス指揮VPO シュトラ ウス:家庭交響曲他 独Orfeo 780円
 ミトロプーロス指揮VPO シュトラ ウス:アルプス交響曲他 独Orfeo 780円

そのほかにも最近でたOrfeoもの、TAHRAものがありましたね。流石にドイツのOutletショップで買う予定のがたくさんあるので他は諦めまし た。
というか最近余りCDを買いたいと思う気が起こらない。(といいつつ買っているので説得力が大いに欠けるが・・・)。
SPより自分でなされたクナッパーツブッシュのハイドンのCDRをいただく。

最近聞いたCDではやはりアーベントロートのブラームス(男性的なもののなかから奥ゆかしいロマンを感じる)録音(Tahra)を筆頭に、Soltiの
マーラー、クナッパーツブッシュのヴァーグナー録音を聞く。


mon.15.mrz.


日本滞在も既に折り返し地点を越える。本日は横浜の親戚の家を訪問。その後近くのすし屋で最高のトロを頂く。

先ずはSoltiのマーラーシリーズ。シカゴの常任になって初の大仕事であるマーラー五番の録音は既に完璧な演奏として認めざるを得ないもの。
クーベリックの如く土俗性を重きにした一種の叙情感はなく、スコアの丸写しをさらに神経質にびしばししごいたもの。こりゃ凄いですね、本当に。
もしかしたら前任者のライナーよりも凄いかもね。直球勝負だが、録音がDeccaで(良い意味で)とことん各種各楽器が聞こえるんですな。
よりみちなんかしないで真っ直ぐ直行で家に帰る正直者小学生みたい。その推進力というのが聞き手をぐいぐいとひっぱっていって、弱さなんて
どこまありません、というくらいのマッチョでマッシヴなもの。好き嫌いはともかくもマーラー演奏で最後に行き着く名演だと思う。
盟友の林さんのご感想は | こ ちら | です。

お次は同じく極めて男性的なヴァ ン・ケンペン指揮BPOによるベートーヴェン録音(Philips)。
英雄の冒頭はフルトヴェングラーなみの緊迫感・緊張感。Tuttiでの凄いアンサンブル。メンゲルベルクのようなロマンこてこてのではないけれども
大いに彼は後継者としての資格があったのだが、戦後は不遇でしたね。残念。男こうあるべし、Beethovenこうあるべし、といったかんじでロマン性
は後退しているものの、ものすごいダイナミズム、クレンペラーと勿論違うが一音一音がどかんどかんと重い。第二楽章のいわゆる「葬送行進曲」な
んかは死者をないて悼む、というよりかは威厳をなくさず堂々と真っ直ぐに(粛々とではなく)行進するよう。これは葬送行進曲ではないね。第三楽章
のScherzoなんかはBeethovenが書いた大交響詩といったかんじ。第四楽章はもうちょっと変化に富んだほうが面白いのだが、そういった一種の
娯楽性はみじんもなく、今までどおりのスタンスで敵陣を突破するものでした。尚、録音はばっちり。
カップリングはこれまた凄い、「献堂式」序曲。この曲のベストかも。
2枚目のCDには同じオケの交響曲第七番、第八番。第七番は「舞踏の権化」というものではなく、まさに苦悩の人ベートーヴェンの大交響曲。だから
第二楽章で物思いにふけることはない。やや単調にきこえるかもしれないが、続く第八番。これがねぇ、とんでもないんですな。のっけからいったい
何ナノ状態。重量感溢れ過ぎ、弦を中心にめいっぱい引きすぎ、録音良すぎ。この曲の持つ現代性を敢えて逆手にとって、第七番に続き、そして
第九番の前哨戦としての「男性的な」交響曲として認識しているんでしょうなぁ。最近軽快なBeethovenが主流だが、そういった意味でこれは大変
貴重なある一時期の記録。

それにしても何でこの指揮者こんなにマイナーで売れないんだろう?悲しい、寂しい。「メンゲルベルク並みの才能」とかなんとかで売り出せばよい
かも。DGにはSPに恐ろしいほどまでに沢山録音があるんだけど。

はい、お次。数年ぶりに聞くセルのブラームス第一番。勿論SONY(リマスター最低なこの会社)
う〜ん、私はセル大好きです。というか大好きだった指揮者といっても良いかも。勿論今も「ある程度」は好きです。特に彼のWagner曲集なんて
もう最高なんだから。が、このブラームスはちょっとなぁ、オケ・録音が悪い。解釈は良い、が余り面白くない。単調ではないんだけれども、音として
全体にふくよかさがないというか、ブラームスのオーケストレイションのぼろを出してしまったというか・・・。ただ、お次の「ハイドン変奏曲」は流石
である。めまぐるしい変化球をテクニックでどしどしホームランを打つような感じ。こういうところ流石セルである。
カップリングのOrmadny指揮によるハンガリー舞曲はなかなか緊迫感のあるもので優れている。


die.16.mrz.


本日は家でさまざまな音楽を聴く。@本当に数年ぶりのフルトヴェングラーのブラームスの交響曲第一番。CD自体はかなり昔のもので西ドイツ製/
英国製となってある。戦後のライブだがこれはやはり「凄い」、「すさまじいもの」だ。カップリングのハイドン変奏曲も恐ろしいほどの威圧感。
@続いてバイエルン放送響のライブでクレンペラーが指揮したブラームス四番。カップリングはバッハの管弦楽組曲第三番。(Orfeo)
@ヴァン・ケンペンものではドレースデン・フィルを振った戦中のアンソロジー。BerlinClassicsのもので。リマスターがすばらしくクリアー。
@仏Forlaneのものでコンヴィチュニーがライプツィヒ放送響を振ったベートーヴェン交響曲第四番、及び第五番。
@マゼールがBPOを振った自身編曲のRingの管弦楽曲集。これはかなり面白く聞けました。


don.18.mrz.


@日本に押し戻したヘルシャー(ヴァイオリン)、ブルーノ・ヴァイル指揮バンベルク響によるブルッフのヴァイオリン協奏曲第一番(EMI)。
@剛毅というかやや乱暴めいたショルティ・シカゴのマーラー交響曲第六番。これは完璧だとは思うが、余り感心せず。(和Decca)
@毎年必ず聞くコンヴィチュニー指揮ライプツィヒ放送響によるベートーヴェン:交響曲第九番。(余計な外面的効果を決して狙わないまことに真面目
で一本の「純粋」ドイツ的演奏、とでも申しましょうか)(仏Forlane)
(関係ないけれどもホルライザー指揮バンベルク響のブラームスの交響曲第一番がCD棚から見つからないぞ。おかしいなぁ・・・)
@これまた大好きな指揮者で高校時代からの愛聴盤であるミュンシュ指揮ボストンのブラームス4番及び、ドヴォルジャーク8番(日RCA)

昨日は盟友の | 火星人さん
| から CDRがごっそり送ってもらいました。ネットでDL できた著作権のないものをいただきました。さらに、House of
operaのCDRもいただいてしまう。しかし、1CDにつき最低で12時間最高だと、Wagnerオペラ全部が入っているのがあって46時間とかある。 勿論聞く
時間も体力もないけれども、凄い世の中にないrましたねぇ。感謝しております。火星人さんにもね。

自分のHPはLeinsdorfやKegelなどのデータを追加。



〜19日金曜日から22日月曜日まで毎日呑み会〜



die.23.mrz.


飲み会4連荘で音楽を聴く時間がなかったが、一年ぶりの人や初めて会ったりとなかなか楽しかったな。結局毎日2Lくらいのんだことになるから、
・・・計算すると恐ろしいですなぁ。
@でも、ある程度は音楽を聴いていて、中でもオペラティックでかつ きびっとした推進力がたまらないライナー+シカゴ響の『ジュピター』、及びカップ
リングのベートーヴェン交響曲第七番(米RCA)
Beethoven: Symphony No. 5; Schubert: Symphony No. 8 [UK-Import]
@同じコンビの黄金のカップリングであるベートーヴェン交響曲第五番、シューベルト交響曲『未完成』他序曲(米RCA)、
@クナッパーツブッシュ指揮VPOの有名曲集(Decca、ステレオ録音)、
@ぶっちぎれたL.ルートヴィヒ指揮ロンドン響のドヴォルジャーク交響曲第九番、第八番(海賊)、
@カール・レオンハルト指揮シュトゥットガルト帝國放送管の『タンホイザー』(ドレースデン版)(墺Preiser)、


mit.24.mrz.

小雨

明日出発。今回は余り音楽は総合的に聞けなかったのが残念。そのかわり知り合い、友達などを数多く会えて幸福でした。

@深夜に聞くSolti指揮シカゴ響のMahler7番『夜の歌』はかなりあっさりとしているが、その厳格・徹底的なまでの緊張感は感動ではなく感銘
してしまう。見事というかエキセントリックなまでに禁欲的なマーラー演奏。賞賛されるべきかな。(和Decca)
@Heger指揮シュターツカペレ・ベルリーンの戦中ライブ、『ローエングリン』は音質のよさにびっくり。ただ、演奏はとりたてて扇情的なものでも
なく、かといって常套的に詰まらないというものでもないようわからん演奏。題名役のフェルカーの我侭な歌唱法は時代を感じさせるが、面白さ
この上なし。高級なカラオケ、とでも評したくなる。Hegerの指揮は最後の最後になってもりあげる。(独Cantus)
@久々のWalterのMozart。戦前のVPOを振ってピアノとかけもちの非常にデリケートでエレガントでよい意味での女性的だが、内面は熱い
パッションを感ずるピアノ協奏曲第20番。
ライネッケのカデン ツァがどきっとくるほど哀愁感漂いたまらない ねぇ。(独EMI)
@同じくVPOを振った交響曲第41番『ジュピター』。これは私の大好きなReiner盤の正反対。構築よりも情緒を、即ち縦の線よりもメロディー
ラインを。この曲のもつ傑作性よりも、後年の哀愁さを表現しているように思えた。レガートが多く古風だが、ポルタメントばりばりのものでは
ないので、ある意味即物主義の洗礼を少なからず受け入れた、とも思える。
@戦後のアメリカ。WalterはVPOではなく、ニューヨークフィルを振っていた。曲目は同じくピアノ協奏曲第20番。ピアノは今度は自身ではなく
イギリスのマイラ・ヘス。カデンツァは男性的なベートーヴェンであり、ヘスの演奏も極めて男性的である。ヘスはアメリカに戦後しばしば客演
したようで、他にはクーセヴィツキー指揮ボストン響によるブラームスのピアノ協奏曲第一番があった。Walterの解釈も「古き良きオールド・
ヴィーン・スタイル」のそれではなく、アメリカで影響を受けたであろうものに変容したし、彼の年齢も大いに加わったであろう。
第二楽章から小さな音飛びが激しく第三楽章はあまりにも酷く集中できないので次のCDへ。
@シューリヒト指揮VPOブルックナー交響曲第九番(独EMI)
名盤の誉れ高いし、絶賛のもの。

@ヴィデオからMDは先年11月に来日したティーレマン指揮VPOによるブルックナー交響曲第七番ノーヴァク版、東京ライブ。
@同じくBPOのリスボンライブ、ブーレーズ指揮によるラヴェルの『クープランの墓』とモーツァルトのピアノ協奏曲第20番(独奏ピリシュ=ピアノ
はYAMAHAでした)。
感想は後程。



fre.26.mar.


ようやく伯林に到着。

今回はほとんど寝られなかった。2時間くらいかなぁ、飛行機の中で。ドアーtoドアーで約25時間くらい。やはりきついねぇ。荷物は計4つだったの
でTEGELからはTAXIでした。それにしても、パリで荷物のトラブルかなにかで1時間以上待たされた上に、Tegelでは〜いつものことながら〜荷物
待ちに時間がかかりすぎ。20分以上!ですぞ。流石、ドイツ。近くにいたドイツ人もぶうたれていた。日本では考えられない。それでいて開き直って
いるんだからね。まぁ、何事もなく帰ってこれたのはよかばい。なにせ周りはテロテロで、うるさいからね。入国のときにぼけていたので、警察官に
パスを見せるのを忘れておりました。ちなみにパリ入国の時には、私の写真をみて警察官が「ぎょっと」しておりました。もう一度本人の顔をみて
OKだったけれども。すかさずジャパニーズ・スマイル!俺はテロリストじゃないぞ、ということをアピール。
尚、AirFrance行きはそれぞれあったモニターが帰りはなく、映画は結局見なかった。せっかく「Last Samurai」を見ようとしたのに。お陰で腹痛に
なりましたよ。早朝到着だったので、水が出ない!という怖い経験もしましたが(ちょろちょろしか)。帰りの飛行機内での席はまぁまぁ。隣は一つ
空いてたのでラッキーでしたな。スッチーさんはドイツ人ぽい大柄なフランス人でしたが、内面性はフランス人的サーヴィスでよかったっす。
シャンパンはのみまくり。ビールものんだしね。Sapporoとなんか他のもの。食事はまぁまぁでしたな。
到着のTegelは非常に寒く、2度くらいだった。Taxiの運ちゃんはモロッコ人で、色々と話しておきました。ジャッキー・チェンもブルース・リーも日 本人
じゃないぞ!といっておきましたよ。チップ込みで17Euroだから安いほうかな。
家の中は暫くぶりのせいで広くかんじたし、何しろ家の中が暖かいのには嬉しいもんだ。上ではなにやら工事をしていたが、昼の12時くらいから約
4時間ほど仮眠。その後、買い物だとかなんだとかで音楽も聴いたかな。尚、晩飯は近くの大好きなトルコ料理で。

日本から買ってきたCDをいくつか聞く。
@ケーゲル指揮ライプツィヒ放送響 ブルックナー交響曲第九番、
ケーゲル指揮ライプツィヒ放送響 ブルックナー交響曲第 三番、
@ミトロプーロス指揮VPO R.シュトラウス:『家庭交響曲』他
@ミトロプーロス指揮VPO シューマン交響曲第一番


sam.27.mar.


0時頃に就寝。爆睡して8時半頃に目が覚める。9時に起床。TVでニュースをみたり、ネットに繋げたり、メールを書いたり。
2001に行ってCDを買いあさる。

78回転、ベルリン時代 のクレンペラー 独archiphon 5CDs 15.99E
L.A.時代のクレンペ ラー archiphon 2CDs 6.99E
クナッパーツブッシュ初 期の録音 archiphon 2CDs 6.99E


クナッパーツブッシュ指 揮バイロイト ヴァーグナー:『パルジファル』(1952) Archipel 4CDs 8.99E


クナッパーツブッシュ指 揮バイロイト ヴァーグナー:『マイスタージンガー』 独Archipel 4CDs 8.99E

Wagner: Die Mesitersinger [UK-Import]ペ指揮シュターツカ ペレ・ドレースデン ヴァーグナー:『マイスタージンガー』 独Gebhardt 4CDs 8.99E


カラヤン指揮バイロイト  ヴァーグナー:『トリスタン』 独Walhall 3CDs 6.99E


ルートヴィヒ指揮シュ ターツカペレ・ドレースデン マーラー:交響曲第四番 独B.C. 1.99E

以上。

本日聞いたのは
@ベーム指揮ケルン放送響、ベルリン放送響:ブラームス交響曲第一番、R.シュトラウス:『死と変容』 どうでい海賊盤Meteor
(ライブのベームの『死と変容』は凄まじい。Salzburg実況のドレースデンと同じスタンスで、ドラマ性を重きにしたもの) (

@ミトロプーロス指揮VPO R.シュトラウス『家庭交響曲』
 (
(元祖ぎすぎす系指揮者。VPOをふって、しかもRSを ふってこれほど味気・色気の無く、ふくよかさがないのも珍しい。Orfeoの芯が無い録音もそれを
助長している。ただ、演奏はある意味面白い。こういったメカニック?でドライな演奏はもしかしたら初めてきくものかもしれない。尚、バンダの楽器が
奇妙かつへんちくりんな音をだしている。一聴もの。ぎすぎす系は他にはシェルヒェンやらケーゲルやらギーレンがいる。)
本日かってきたものを聞く。
@ルートヴィヒ指揮シュターツカペレ・ドレースデン マーラー:交響曲4番
 (
@クナッパーツブッシュ指揮 初期の録音 (



son.28.mar.


本日より(充分寒いのに)夏時間開始。これによって日本との時差は1時間短縮され、結果7時間となる。なんか時間が損した気がするが・・・。
ま、いつものことか。1時に寝て、9時まで爆睡。SMSによって目が覚める。時計をすべて1時間進める。PC、ビデオは自動的に変更されていた。

昼間より昨日の続き。
@クナッパーツブッシュ指揮バイロイトでの実況(いい言葉ですなぁ)『パルジファル』第二幕と第三幕。
(昨日聞いた1幕もそうだったか、この人の『パルジファル』が始まると、もう世界が変わる。前奏曲は持っていたが、全曲はなんとこれがはじめて。
それにしてもなんという解釈だろうか。音の隅々、楽曲の全てまでKnaの理解、共感、愛情が分かる。緊張感があるとか、スケールが大きいとか、
精神面をえぐりだす、といった陳腐な言葉が全て却下されてしまう大名演奏。流石はバイロイトの音はすばらしく、今から50年以上前の録音だとは
到底思えないほどクリアーで深みのある音質なり。Parsifalは先ずKnaからはじめ、最後にも行き着くものだと思う。この実況は1952年のものだ が
1951年のバイロイト初登場の録音〜Naxosであり〜も俄然期待が高まり欲しくなった。決定盤であるPhilips録音の1962年はどうであろう か?)
 (

@いただいたCDRで同じくKnaの戦前のHaydn。 こりゃピッチがちがいますがなぁ。どうも、ぴんとこなかった。 ごめんなさい。

@レイボヴィッツ指揮RPO ベートーヴェン交響曲第四番、第七番
 (
(彼も元祖がちがち系冷徹系の指揮者だが、その中でもほとばしる熱血というか冷血で高まる推進力の素晴らしいものである。トスカニーニ系、
セル系、ギーレン系がおすきなひとに!)

@カラヤン指揮バイロイト実況 1952年 『トリスタン』
 (
(いわゆる後年の濃厚系でエロスを感じるものではなく、まだ当時は「ドイツのトスカニーニ」なるキャッチコピーが当てはまるような直情系のもの。
それでも、やはり新しいものもあるし、ドイツの典型的なカペルマイスターのような演奏もある。以前にきいたものでいうと戦中のHegerやGOLを
振ったコンヴィチュニーのようなものにベクトルが似ているような気がする。いずれにせよこの時期のカラヤンは本当に大したものである。
尚、クルヴェナールが先年亡くなったホッターが歌っているのだが、これが場違い。あなたは従者役にはあいませんよ!なんでヴォータンがこん
なところでうたっているの?と勘繰りたくもなるな。本日聞いたKnaのParsifalで歌っていたメードルがここではイゾルデを歌っている。トリスタン は
ヴィナイでヴィントガッセンは未だ登場していない年である。ヴィナイのトリスタンはややおじさんがかっていて、流れと裁き方がうまいカラヤン
に、そして一撃必殺のイゾルデおばはんメードルに圧倒されていない、でもない。尚、録音は優秀、流石バイロイト!
また尚、正規盤?のOrfeoはバイエルン放送協会からの提供のものだそうで、カバーにW.ヴァーグナーの舞台写真が掲載されている一方、
非正規盤?であるこのWalhall盤はがちがちに頭を固めたメードル嬢、というかメードル女将の写真が掲載されてある。)

音楽を聴きながら一気に以下の本を読破。

*手塚治虫著 『ぼくのマンガ人生』 岩波新書



die.30.mar.



昨日からの続きでKna1952年バイロイトの『マイスタージンガー』。いやぁ、Knaはすばらしいね。正直言って小生Meistersingerは長く て、つまら
ないし、悲劇じゃないし(!)、ドイツの小市民的で好きではないんだけれども、この演奏をきいてからそういった考えを改めました。Knaはこの曲
を一気呵成に聞かせてしまう。その手腕や見事の一言である。もしかしたらKnaの実際の演奏の中で一番多いかもしれない。
尚ジャケットは女をくどいているかのようなKnaの写真。実はこの写真には彼の隣に確かに女性歌手がいるのであるが。
 (

引き続き不遇続きであったアメリカ時代のクレンペラーの録音。『運命』は彼の光栄ある最初のものである。CDは独archiphonで1934年の元旦
でのライブ録音である。面白いのがコンサートのプログラムビルディング。最初のヴェルディ:『シチリアの夕べの祈り』(クレンペラーがVerdiです
よ!)に引き続き、『運命』。その後が(もしかしたらアンコールかもしれないのだが・・・)これまた第一回録音の『マイスタージンガー』前奏曲なの
である。ラジオ録音だから覚悟して聞いたら思っていたほど悪くない。音が団子状態になるのはしょうがないし、ティンパニーが異様に目立つのも
しょうがないと思える。オケはL.A.poで結構達者なプレイヤーを当時はそろえていたことが分かる。クレンペラーのVerdiは他にはないはずで、よ
くもまぁ、アメリカ時代とはいえこんな曲をとりあげたのかと不思議がってしまう。演奏はいたって普通、というかこの時代にしてはかなりモダーン
な解釈で、現代にも一脈通じる演奏。簡単に言えば今演奏されている原点及び原型がここにある、といってもよいはず。
次の第一回の『運命』。光栄ある最初の録音はドイツでの録音ではなく、アメリカ西海岸での録音というのが皮肉ではある。多くの評者が言うよう
に彼の第一回の録音、といっても、流石にオケの技量、録音(EMIとはいえ!)、テンポなどの差異を考慮に入れても、この録音の指揮者がまぎ
れもなくクレンペラー、その人だということ。演奏の最中にぶつっと切れたり、急に音質がわるくなったりとしているが、それでも鑑賞に堪えられな
い、と言うほどではない。少なくとも私には。後年の録音よりもやはり若いけれども、表面上の効果やはったりを狙わないのが流石とも思える。
面白いのは彼の殆どの録音と同様に(晩年のバイエルンライブ以外は)第四楽章で律儀にリピートをやっている。彼の演奏(録音で聞けないやつ
は)いつでも、どこでのこのようなのであろうか?更に、最後にかけては徐々に軽くだが、リタルダンドをかけている。その前ではなぜか、どこから
か「ブラボー」と聞こえる。技師の声か、それとも、クレンペラー本人なのであろうか?ラジオ放送のぶつぎれのあと、続くのは第一幕への前奏曲。
彼のこの前奏曲はフィルハーモニアとのステレオ録音のほかにあるのかどうかは定かではない。後年の所謂枯れても尚熱い解釈ではなく、かな
り気合が入ったもので、最初のTuttiで、「おや?」と感じないわけにはいかない。他にも流れがかなりスムースでテンポの急激な変化・フレージング、
楽器の浮き出させ、などはない。或る意味「真っ直ぐな」演奏とは思うが、この時代にこれだけ新時代を予感できるような演奏家はそれほどいな
かったはずなので、クレンペラーがいかに当時としては画期的なまでに新しい感覚、鋭さ、ニュアンスをもっていたか驚愕の思いで聞いた。
 (

@ベーム博士指揮バイエルン放送響 ブルックナー:交響曲第七番[ノーヴァク版] 海賊版Meteor、ミュンヒェンでの1977-4-4,5のライブ。
(クナッパーツブッシュ、クレンペラーと続くとかなり損をしてしまい、格段に落ちてしまうのがこのDr.ベーム。タイトルだけならまだしも、芸風では
かなり割をくってしまう。正直言って芸術家らしくない芸術のように聞こえるからだ。勿論こういったスタンスは悪いわけではないし、無価値でも
到底ない。更に、或る意味こういったスタンスを私がすきなのも事実。だが、「良かった」とか「普通」以上の言葉はここには見つからない。
 (


@ライナー指揮シカゴ響 マーラー:交響曲第四番、R.シュトラウス:『ドン・ファン』 della Casa独唱 米RCA
これほど「完璧」な演奏というのもまれであろう。ドクター・ライナーはしばしば吸血鬼みたいで、ドライで、冷血な演奏家だと思われているが、
この曲をこれほど丁寧に感情面を含めて、デリケートに緻密に演奏した例はそれほど多くない。こういうライナーの一つの軌跡を聞いてみると
彼もまたクレンペラーと同様にシャイで、自分の思いを正直に恥ずかしいままに表現できなかった一人の芸術家だと思う。マーラーの四番は
彼の作品の中でとりわけ田園性が強く、朗らかで詩的なものであるので、他のシンフォニーと同じような解釈では決してうまくいかない。
しかしライナーはこれを意外にも!巧妙にさばいた。それにしても凄いのが録音の見事さよ。高音と中低音のギャップがあるものの、その
クリアーさにはとてもいまから50年以上の昔のものでは決して思えない。続くDon Juanもご立派というしかないほどの断定感があり逆にその
ひたむきさに心が打たれる。解説書には興味深いのが書いてあって、Don Juanではライナーは所謂ヴァイオリン両翼配置を行ったが、数年後
のマーラーの交響曲ではアメリカよろしくモダーン配置にしたとか。ステレオ効果をより明確にするためにした処置だとか。この変節を中央
ヨーロッパからの亡命者でもあるライナーがヴァルターや他の亡命者同様にいかに思ったかを知りたい。
 (

@シューリヒト指揮フランクフルト放送響 バッハ:管弦楽組曲第二番、第三番 1961年録音、ステレオ
正直言って私はシューリヒトの良い聞き手ではない。確かに「良い指揮者」とは思うものの、クレンペラーやクナッパーツブッシュその他数少ない
「偉大なる指揮者」とは思っていないからだ。

本日読破した本

*手塚治虫著 『ぼくはマンガ家』 角川文庫


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